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第161回臨時国会 外務委員会 2004年11月02日
○赤松委員長 次に、大谷信盛君。
○大谷委員 民主党、大谷信盛でございます。
協定に集中をして、これまでの質疑者の皆さん方を取りまとめるような形で町村外務大臣に質問したいというふうに思っております。
メキシコとの今回の協定について、私自身は、交渉が始まってから二年間で締結に結びついたということは一定の評価をしつつも、先ほど、さきの首藤委員とのやりとりの中でもございましたけれども、遅かったんじゃないかとか、いろいろな言い方はあるというふうに思いますが、まずもって、最後でございますのではっきりさせておきたいことは、この協定の我が国に対してのメリット・デメリットというものをしっかりともう一度確認しておきたいというふうに思います。大臣、お願いします。
○町村国務大臣 メキシコというのは大変大きな国でございます。私も今回のこの協定を少し勉強したときに、メキシコの経済規模がASEAN全体とほとんど同じぐらいということで、私は、最初、先入観でメキシコとタイと同じぐらいかななんと、大変間違った先入観を持っていたことを大変恥ずかしく思ったほどでありますけれども、大変大きな規模の国である。
しかも、アメリカと隣国であるという地理的な特色があるというところでございます。しかも、メキシコは大変な成長を遂げている。そういう意味で、貿易対象国としても投資対象国としても、日本にとっても大変重要な国、またメキシコにとっても日本は重要な国、そういう関係だろう、こう思います。
したがいまして、どういうメリットがあるかというお尋ねでございますが、まずやはり米州という大きな市場への一つの大きな橋頭堡になるということが言えようかと思います。また、メキシコは、自由貿易協定を結んでいる国と結んでいない国を非常に差別的に扱っております。
したがって、逆に、今まで進出した日本の企業等々を含めてかなり不利益をこうむっていたわけでございますけれども、今回、そうした協定を結んでいる国と同じように日本の企業が扱われるというような意味では、競争上の不利益が解消されるという大変大きなメリットがあるのではないか、かように考えております。
○大谷委員 ありがとうございます。
デメリットは言ってもらわなかったので、もし大臣がデメリットがあるというふうに感じておるのであるならば、後でお答えいただきたいというふうに思います。
推計ですけれども、日本企業にとって四千億円近い実害が生じている。この協定を結ばれることによって、そこの部分が、ヨーロッパやアメリカの企業と同等の条件でビジネスを展開できるということでは大きな大きなメリットがあるんだというふうに私は思っております。
それと同等に大きなのは、これからアジアに向けて自由ビジネス圏というようなものをつくっていく流れのある中、グローバル化した経済の中で、日本がバイの交渉、二国間の交渉であるFTAやEPAというものを使ってやりとりをしていくんですけれども、そこで、やはりメキシコというのは、一九九四年、このときにもうNAFTAができていますから、向こうの方が経験があるわけなんですよね。
日本の方が、これは二つ目で経験が少ないというか、さっきもやりとりでありましたけれども、マルチの交渉を重視してきてバイは余り重視してきていなかった。そんな状況にある中、私は、ある意味我が国が、担当者が、そして国民全体の意識の中で、メキシコと協定を結ぶ過程において、いい練習になったな、啓蒙になったなというふうに考えています。
そこで、私の質問なんですけれども、これはどうしてシンガポールが一番で、二番目がメキシコだったんですか。一番やりたい議論は、経済外交戦略とかというようなものがあっての行動ができているのかできていないのかということなんですが、どうしてメキシコとの協定が、シンガポールの次で二番目になったんでしょうか。
○逢沢副大臣 シンガポールと最初にEPAを結び、そして二番目がメキシコという順番になったわけであります。そして、膨大な交渉の過程、そして条約をつくり上げていくという作業そのものが、大変な我が国政府の、言ってみれば政治上の、また通商外交上の大きな蓄積、資産ということにつながっているということは、まさしく委員御指摘のとおりであります。
二番目になぜメキシコであったのかということでございますが、先ほど大臣が答弁をされましたように、メキシコは、実に世界第十位のGDP、GNIを持つ国でありまして、ASEANとその規模がほぼ匹敵をするということでございます。いわゆる政治外交的関係強化をしていく必要性、当然私どもは強く感じているわけでありますし、またいわゆる経済連携を強化することによってウイン・ウインの共通の利益を拡大することができる、そのことをしっかり認識するに至りました。まさに総合的に、戦略的に判断をした結果であるということを率直に御報告申し上げておきたいというふうに思います。
○大谷委員 副大臣のおっしゃるとおりですねというふうに思うんですが、総合的に判断してメキシコが二番目だというふうになるんですけれども、何か私、腑に落ちませんで、できるところからやっていく、その裏側には戦略的思考というのが乏しいんじゃないかなというふうに思ってしまうんです。
今見ていますと、僕が間違っているなら、いや間違っている、しっかりこんな戦略があるというふうに述べてほしいんですけれども、マスコミ報道もそうなんですけれども、何か、早くしないとどこかの国と国とのFTAが先に締結されてしまって置いてきぼりにされてしまう、日本の交渉はおくれているとかというような言われ方をされる、すなわちスピードを非常に重要視されているようなところがあったりするんです。
そうじゃなくて、結ぶ相手がだれで、その結ぶFTA、EPAの質はどれぐらい重要度が高いのかというようなことが重要視されるわけであって、そこにはまず、では、どこと、どんな中身のものをしよう、人、金、物、情報、知的財産とかというようなものをどんなふうにしてこのアジア、全世界の市場の中で上手に移動させていくのか、それが日本国の経済にとってどんなふうにいいのかというような発想があるはずだと思うんですが、そこの部分はどうですか。何か、後づけではないと思うんですけれども、できるところからやっていくような懸念が私にはあるんですが、どうですか。
○逢沢副大臣 いわゆる質的に高いEPAを結ぶ、しかもスピード感を持って交渉を進めていくという両方が私どもは大変重要であるという認識を持つわけでございます。
メキシコについては、先ほど申し上げましたように、世界第十位の非常に経済の大きな国でありNAFTAの一員である、いわゆる米州市場への橋頭堡を築くというまさしく戦略的意図、目的があったことを重ねて申し上げておきたいというふうに思います。
そして同時に、タイでありますとかマレーシア、あるいはフィリピン、そして韓国、そういった国々と既にFTAと申し上げるよりはEPAについての締結に向けてのさまざまな交渉、協議を同時並行的に進めさせていただいております。
恐らく、世界全体を見渡してみますと、約二百ぐらいあるんじゃないでしょうか、FTA、EPA。その中身はさまざまでございますけれども、WTOを緩和する、そういう意味では実態がかなりさまざまな種類のFTA、EPAが進んでいる。当然、そのことも通商国家日本としては念頭に置きながら、より戦略性を高めながら、質の高いEPAを同時にスピード感を持って取り組んでいくということが大切であると承知をしております。
○大谷委員 戦略がある、それを踏まえてメキシコと二番目に結んだということでございますが、その戦略の中身というのがどういうものか、ぜひとも教えていただきたいというふうに思いますから、少し質問の手法を変えたいというふうに思うんです。
このバイの交渉、二国間の交渉、EPA、FTAというものを使って、日本国はどんな国益というか、どんなメリットを享受しようとしているのかということについてはどのようにお考えですか。
○逢沢副大臣 メキシコとEPAを締結することになるわけでございますけれども、例えば、日本からメキシコにどんなものが輸出をされているか。電気機械、一般機械、輸送機械、金属製品、いわゆる工業製品が多いわけでございます。基本的に輸出品目の八割以上が現在まではいわゆる課税対象品目になっていたわけでありますが、基本的に時期をそう置かずして関税がゼロになる、非常に大きなメリットを享受ができるというふうに理解をいたしております。
先ほど委員が、メキシコとの間でEPA、FTAがないということで、試算によれば約四千億の本来得ることができる経済をロスしているのではないか、そんな試算の御紹介をいただきましたが、まさにそのことの問題解決が大きく図られるということを私どもは期待をいたしております。
○大谷委員 もうメキシコから離れていただいて、一般的にこの二国間の交渉、WTOから、一九九〇年代というのは、日本の通商政策、戦略というようなものは多分マルチだったというふうに思うんです、多国間協定だったというふうに思うんです。
しかしながら、ヨーロッパやアメリカの方は、九〇年代の初頭というのは、ゾーンというか地域統合というか面積で、どんどんFTA、EPAという二国間の交渉を使って自由なビジネス圏というのを広げてきたわけですよね。
それを見つつも、日本はWTOでずっとやってきたわけなんですけれども、この数年は明らかに、シンガポール、メキシコ、今やっているのがフィリピン、マレーシア、韓国、ASEANというような東南アジア、そしてアジアの国々と二国間交渉を始めてきたわけなんですよね。
この二国間通商交渉というものを通じて一体どんな経済圏をつくろうとしているのか、何をなし得ようとしているのかというビジョン、それに向かっての達成のための戦略というのがどういうものなのかというのを、あるというふうに今までの議論の中でなりましたので、ではどんなものを想定しているのかというのをぜひ教えていただきたいというふうに思います。
○町村国務大臣 いろいろなレベルの必要性といいましょうか意義といいましょうかがあろうかと思います。やはり世界大で見たときには、私どもは確かにWTOという世界レベルのそういったメカニズムというのを大切にしよう、これはこれで今一生懸命交渉し、来年の年末までに一定の成果を得ていきたい、これはこれであります。
それはもう釈迦に説法でございますけれども、それによって世界経済を全体として活性化させる、物、人、お金、それぞれの流れをよくしていって、経済全体の経済的な厚生を高めていこうということはあろうかと思います。それに役立つということが一つあります。それからもう一つは、今度は日本という国にとってみても、先ほどるる申し上げておりますように、具体的なメリットがある、日本経済の活性化にも意味がある。
あと問題は、その中間にある地域的な感覚であります。これはあくまでも排他的な、特に戦前にあったような排他的な関税同盟的な色彩を持った、その中だけでやれ、あとはむしろ排除していくということであるならば、これはまさにWTO、ガット違反ということになるわけであります。そういうことではない。
ただ、さはさりながら、その地域地域でのつながりを、世界にもそれはメリットはあるけれども、一義的にはまずその域内でということになると、やはり日本はアジアというものが伝統的に、地理的にも、当然のことながらアジアということが意識にあります。そうすると、シンガポールから始めて、次にアジアに行かないで何でメキシコに飛ぶんだという御疑問が出てくるわけであります。
シンガポールという国は、ある意味では大変経済的にも進んだ国で、日本と似たような部分があります。ですから、そういう言い方をするとあれですけれども、一つのモデルとしては非常に勉強、第一歩を踏み出すにはとてもいい勉強相手であったというような言い方ができるかもしれません。
メキシコになりますと、多少今度は農業というものが絡んでまいります。シンガポールの場合は、農業問題というのはほとんどなかったわけであります。この農業問題が今度アジアの方に行くとますます大きくなるというのはわかっておりますから、まずその農業問題にどう対応するのかという、一つの、これもモデルケースとしての位置づけというものもあって、メキシコとやってみました。
もちろん、それだけではなくて、先ほど申し上げたさまざまなメリットもあるわけですけれども、今後のEPA交渉の展開を考えたときに、私は、メキシコというのは、そういう意味ではまたもう一ついい勉強材料と言うとメキシコに失礼かもしれませんが、そういうような部分もあった、こう思います。
いよいよこれからアジアに向けて本格的な広がりを持ったEPA交渉を展開していく、来年四月からはASEAN全体との包括的なそういうEPA交渉もやっていくということで、ここまで明示的に政府で統一見解をつくったわけじゃないと思いますが、私の少なくとも問題意識の中では、やはりアジアというものを相当強く念頭に置いてこれから取り組んでいくということであろうと思います。
現に、実はチリで今度はAPECが開かれますけれども、チリを初め中南米諸国からもそういう要求があります。あるいは、インドとか幾つかのそういう国々からもあります。その際に、どこをこれから重点に考えていくかというと、私はやはりアジアというものに、もちろん南米がどうでもいいとかそういうことを言うつもりもありませんけれども、やはりアジアというものの中でのより密接な経済関係を強化していくという意識を持って今後のEPA交渉を取り組んでいく必要があるのではないか、私はそのように考えております。
〔委員長退席、首藤委員長代理着席〕
○大谷委員 ですから、このアジアの地域の中で、昔の、ブロック化なんて言われましたけれども、ああいうイメージのものではなくして、本当の意味での経済地域統合のような、自由に人、金、物、情報、そして知的財産権もしっかり守られてビジネスができる環境をつくっていくというのが大きなビジョンとして大臣の中におありになるというふうに認識をさせていただきました。
私も、絶対にそれがなくして、これから二十一世紀の初頭の経済の中で、世界の中で一番躍動感のあるアジア、インドまでも含めて、伸びていく地域でございますので、そこの中でしっかりと日本が一員として経済活動を営み、豊かな生活をしていくためには必要だというふうに思います。遅過ぎる、早過ぎるではなく、しっかりと中身のあるものをつくっていくような戦略をもっともっと議論をしていくべきだというふうに思います。
そのときに必要なのが、シンガポールでは余り出てきませんでしたが、メキシコでは出てきました。そして、これから東南アジアの国々とバイで交渉するときにも出てくるというふうに思いますが、国内産業の競争力を高めなかったら、質のいいFTA、EPAというのは結局は達成できないんじゃないかなというふうに思っています。
農産物のこれはなしよ、工業製品のこれとこれとこれはなしよというようなことになりますと、結局はFTA、EPAというものは、締結をたくさんしたけれども、中身はそんな人、金、物が自由に動けるようなものじゃないよねということになってしまったら、ビジョンには到達できません。
僕は、このFTA、EPAという通商の仕事を素人ながらに見ていて思うのは、いわゆる外に対しては二割ぐらいで、中の国内調整というものが八割ぐらいの仕事ではないのかなというふうに思っています。いろいろな新しい機関をつくれと、窓口が農林、厚生、外務、経産とかといっぱいあってばらばらで、どことどう交渉していいかわからないみたいなことが報道でなされていましたけれども、それは外に向けてで、二割の部分でございます。本当に重要なことは、国内企業であったり国内産業、国内経済構造というものを、農業も含めて、しっかりとそのビジョンを達成するために調整、改革ができるかどうかが問題だというふうに思います。
そんな中で、何か新しい機関というようなものが私は必要だというふうに思うんですね。町村外務大臣は昔の通商産業省の御出身でもありますし、その経験から察するに、経済外交という視点は非常に造詣が深いというふうに思いますので、どうやったらさっき言ったようなアジアにおけるビジョンを達成するために外の交渉と中の国内構造改革を進められるのか、新しい機関が要るのか要らないのか、どんなビジョンというか見解をお持ちなのか、お教えいただけますでしょうか。
○町村国務大臣 新しい機関とおっしゃると、例えばあれでしょうか、アメリカのUSTRといったようなことなんでしょうか。(大谷委員「中の」と呼ぶ)国内調整機関ですか。
国内の調整、確かに委員御指摘のとおり、外に向かっての交渉のしんどさもありますけれども、国内調整もこれまた大変難しい問題でございます。それらをどこかの機関に、一元的でやるような機関が、そういうスーパー権力を持ったような機関ができるだろうか。これはなかなか私は難しいのではないのかなと思います。
結局、そういう機関をつくっても、現実に例えば農林水産省がある、厚生労働省があるということになりますと、結局それらの役所を通して仕事をすることになると、結果屋上屋のようなものになってしまうのではないだろうか。むしろ、そうした既にあります省庁をいかにしっかりと束ねて、リーダーシップを持ってそれを引っ張っていくのか。
それがある意味では官邸機能というふうに言われるのかもしれませんけれども、要は、一つの方向に向かって、各大臣、関係省庁が同じ方向に向かって努力をするということなんだろうと思います。
例えば、今、厚生労働省の関係で、フィリピンとでは介護士あるいは看護師の話が出ております。今までこういう話はほとんどなかったことでございますけれども、私は、フィリピンのそういう、介護、看護をなさる方々というのは、非常に世界でも優秀な、評価の高い、そしてある意味では大変なハードワークですから、日本でこれから高齢化が進んでいくと、そういう介護、看護をなさる方が現実に減っていく、減っていくというよりは十分確保できないという懸念すらある。
そういうときに、今はそれは確かに抵抗が大きい分野ですからいろいろ今話し合っている最中でありますけれども、将来、長い目で見たときに、私は、そういう特殊な技能を持っている方々がこれから日本に来て日本の健全な高齢化社会というものを支えてくれるとしたらこれはむしろありがたい存在だとさえ思っておりまして、要は、そういう長期的なビジョンを持ちながら、各省庁が、今できること、それから将来やれることということを仕分けしながら取り組んでいくということが必要で、新しい国内調整的な機関をつくるといっても、なかなかそれは難しいんじゃないのかなという気がいたします。
○大谷委員 私も全く同じ考えでございます。屋上屋をつくったって、全然、何の意味もないというふうに思っています。
私がここで一番言いたいのは、このFTA、EPAというか、バイの交渉を使ってアジアにおいて自由ビジネス圏をつくっていかなければもう日本の経済の再生はないんだぐらいの意識を、行政も含めてまずは意思決定者の一人一人が持つということが先にあって、そのためにではどうしようかという、機関ではないですけれども連絡協議会というようなものがもっともっと機能的に動くんだというふうに思っています。
すなわちは、国内におけるリーダーシップというものをしっかりと出していくことが私は必要だというふうに思うんですが、今言ったようなアジアをつくっていくために、今後どのような活動をこの国内において町村外務大臣は考えられておられますか。もっと連絡協議会をしっかりやるんだとか、もっと自分の提案でこんな審議会をつくるんだとか。
例えば、二〇〇二年、平沼経済産業大臣時代には、東アジア自由ビジネス圏構想みたいなものが、大臣として出したのか一議員として出したのかはちょっと私も忘れましたけれども、なるべくリーダーシップをとろうじゃないかということで、メッセージを国内にもたくさん発信しておられました。そんなようなことも含めて、何か町村大臣が、啓蒙するというか、重要性を知らしめるというようなことで考え、また考えていこうというようなことはありますか。
○町村国務大臣 平沼大臣ほどの経験も力もないものですから、まだ私は現実にそういうものを全く考えていないわけでございます。
基本は、小泉総理が東アジア共同体ということをASEANとの会合で言われました。いかにそれを具現化していくのかということだろうと思っております。その有力な手段がまさにこの経済連携協定だろう、こう思っておりまして、しかしそれは経済にとどまる話ではないだろう、こう思います。教育あるいは文化といった側面での連携というものはあっていいだろうし、あるいは観光とか、いろんな幅広い分野でのアジア圏というものをどうやってつくっていくのかということだろうと思います。
それはそれぞれでまた具体化していかなきゃいけないだろうと思いますが、何かそういったものを一つにまとめた包括的なコンセプトを打ち出したらどうかという御提言でございますので、少しく時間をいただいて、よく考えて、宿題をいただいた、こう思って受けとめさせていただきます。
○大谷委員 ぜひにお願いいたします。
それと、外向きには、僕のアイデアなんですけれども、小泉総理もおっしゃっているということですけれども、東アジア共同体だとか、言い方は何でもありますけれども、そういうようなものをこれからつくっていきましょうよという声がけをアジアの国々にして、ラウンドテーブルのようなものを開いて一つの意見交換をしていくとか、そんなリーダーシップもぜひともとっていただきたいというふうに思います。
条約の中身の中身、少し時間がないんですけれども、触れさせていただきます。
私、今同僚議員が質問したように、食の安全というのはすごい危惧をしているところがございます。メキシコからの牛肉の輸入というのが、去年が〇・二トンだったのが今年に入りますと六百トンというような数にふえているわけです。これはアメリカのBSEでなかなかアメリカ産の肉が入ってこないからということでございますけれども、この協定が締結された後施行されますと、これからますますふえてくるようなことになるというふうに思うんですが、BSEの検査でいいますと、全頭検査ではないんですよね。
ランダムに牛を検査して、まあ大丈夫だろうというような、一言で言うならば日本より甘い検査なんですけれども、こういうような状況で食の安全はしっかり守れるのかどうなのか。これは国民の皆さん見ていることでございますし、一番心配していることでございますので、再度確認をしたいというふうに思います。
○高橋政府参考人 メキシコにおけるBSEの検査体制につきましてでございますが、BSEの検査につきましては、国際的にはこれは動物の衛生に関する国際機関でございます国際獣疫事務局、これは略してOIEと呼ばれておりますが、このOIEが、各国の牛の頭数に合わせましてサーベイランスのための頭数の基準を定めております。
メキシコの場合には、今のところこれまでBSE感染牛は発見されておりませんけれども、これまでに、このOIEの定める基準に基づきまして、メキシコ国内にBSEが存在するかどうかのサーベイランスのための検査をこれまで実施している。それで、先ほど申し上げましたようにこれまでのところBSE感染牛は確認されていない、こういった現状でございます。
○大谷委員 食の安全の中で、このBSE、牛肉だけじゃないんですけれども、万全性を保つために、この協定ですとメキシコの基準で安全ということになっているんですけれども、日本と同じぐらいの基準を向こうに求める。そして、協定に織り込めなかったとしても、織り込んでいないんですけれども、こちらから検査員を派遣するとかして、もっともっとちゃんと、メキシコだけじゃなく、日本独自の検査システムというのを持っていて、これからこのFTA、EPAを結んだ国々からの輸入品に関しては食の安全をきっちりと固めていくというようなことをぜひとも考えていただけたらというふうに思います。
あと一つだけ、紛争処理について質問をさせていただきたいというふうに思うんですけれども、ビジネス環境の改善に向けて双方の国が努力をするとあるんですけれども、これはどっちかの国がビジネス環境改善を怠ったらどうなるんですか。おたくのところ、全然一生懸命いいビジネス環境をつくろうと努力してくれてないじゃないですかという異議申し立て、それで異議を申し立てた後に反省して、こうこう頑張りますとかというような手続があるのかないのか、少しそこのところ、僕ちょっとイメージができないんですけれども、その辺はどうなっているんですか。
〔首藤委員長代理退席、委員長着席〕
○佐々江政府参考人 ただいまのビジネス環境整備に関するお尋ねでございますが、委員御承知のとおり、今回の協定では、協定を通じてビジネス環境を改善するための委員会というものの設置に合意しているわけでございます。そこでは、これは主として日本の産業界の代表の方も含めて、あるいは政府の者、これはメキシコ政府も含みますけれども、どういうことがビジネスの環境上改善されるべきか、あるいは問題があるかということを日本側から当然提起できるわけでございます。それに対して委員会として勧告をするということが想定されているわけでございます。
したがいまして、その勧告をする過程で、当然その中にはメキシコ政府も入っておるということでございますので、したがいまして、我々としては、メキシコ政府が入った委員会で勧告されたものは当然メキシコ政府もそのビジネス環境の改善に向けて着実に実施するであろう、こういう前提に基づいてあるわけでございます。
当然のことながら、物によっては難しいものがあるかもしれませんが、そういう問題につきましては、この委員会の中で協議の機会がたくさんございますので、メキシコ政府に対して改善を求めていく、そういう協議を通じて改善を求めていく、それが基本的な考え方であるということでございます。
○大谷委員 これは、メキシコだけにかかわらず、これから日本がアジアの国々と協定をまた結んでいくときに必ず出てくる問題だというふうに思いますので、ある意味、このメキシコ、シンガポールとの間で紛争処理というようなものの前例をしっかりと厳しい形でつくっていただくように心がけていただきたいというふうに思います。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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