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第159回通常国会 農林水産委員会 2004年05月27日
○高木委員長 次に、大谷信盛君。
○大谷委員 民主党、大谷信盛でございます。
引き続きまして、卸売市場法の一部を改正する法律案について御質問をさせていただきたいというふうに思います。
午前の質問者、また先ほどの金田委員の質問にもかなりダブりますし、関連をいたしますが、それぐらいそこにはっきりとポイントがあるんだというふうに思いますので、質問を、ダブることを恐れず、させていただきたいというふうに思います。
この法案の審議を見てきてはっきりしてきたことは、世の中が変わってきた、いわゆる生産サイド、輸入がふえてきた、それでまたお客様、消費者のニーズというものが多様になってきた、安全性が求められるようになってきた。そんな中、市場の役割というものも変わらなければいけないな、また人口もこれから減っていく中、市場の経由率が上がるか下がるか、上がったにこしたことはない、しかしながら、どうやって上げていくんだ、そんな活性化を考えなきゃいけないなという中、一つの方法として、規制緩和によって市場原理を導入して活性化していこうじゃないかということが今回の法律の眼目、中心ではないかというふうに思っています。
疑問になるのは、本当にそれで活性化ができるのかということです。こういう可能性、実効性ということについて議論をさせていただきたいというふうに思っておりますが、大臣、その前に、農業政策というものの物事の考え方、哲学というもの、世の中がこれだけ変わったんですから、これまでどおり生産者、供給サイドに偏った政策ではなくて、消費者と、そして生産をする、真ん中のバランスをとるということが非常に重要になってくる、そのバランスをとるのが、この流れでいうと明らかに卸売市場である。この全体を含めて、どんな哲学、考え方を持って二十一世紀の農業政策の基礎を今つくろうとしているのかということをお伺いしたいんです。
これまで見ますと、生産者サイドから消費者を見て農業政策というようなものがつくられていたような感じがいたします。そうではなくて、これからは、食卓から生産者を見て、おのおのの役割がどうあるべきなのか、どういう規制をしていかなきゃいけないのか、どういう自由化をしていかなきゃいけないのか、こういう考え方に立ってこれからの農業政策を進めなかったら、バランスがとれないというふうに思っております。量と質、それを両立させる、しかしながら、今まで量のことばかりが強調されてきた。そこに質の、消費者の部分をもっともっと重視していく必要があるというふうに私は考えるんですが、大臣はどんな気持ちで、どんな抱負を持って今大臣をされておられるんでしょうか。
○亀井国務大臣 今までの、過去の農業政策、それは産業振興と生産を中心、こういう形で今日まで来ておる面が多々あったと思います。しかし、ここ数年、あくまでも農業、農産物、それはいわゆる消費者のニーズに合う、また、いろいろ価値観も多様化しておるわけでありますので、やはり消費者のニーズに合う生産ということが行われなければならないわけでありまして、今までは本当に、一方では生産した、それを一方では消費する、こういうことでありましたが、今日、やはり時代の要請、そういう中で、消費者のニーズに合う生産体制の確立ということが私は一番大切なことではなかろうかと。
そういう面で、我が省もいろいろの考え方を、食と農の再生プランであるとか、あるいは、昨年七月、食品安全委員会のスタートと同時に消費・安全局を設置する、そして消費者に軸足を置く、こういう農政を展開する。それはあくまでも、やはり消費者と同時に生産者、両者が共存共栄できるような農政の展開をしていかなければならないのではなかろうか、こういう考え方のもとで今進めておるわけでありますし、この卸売市場、そういう面では食と農のまさにパイプという面での一つの位置を占めるわけでありまして、卸売市場の重要性というものは、そういう面でも大変大きなものがあるわけであります。
○大谷委員 市場の役割の重要性というものがこれからもますますある。これまでの審議の中で大分出てきたというふうに思うんですが、価格の形成、多様なニーズに対応する、あと、小さな農業から小さな小売業の方にも早く渡せる、いろいろな利点があるかというふうに思うんですけれども、特に今回の法律が、大臣から見て、一番、市場の機能の中でこの部分を強化するんだよという売りの部分は何なんですか、法案の売りの部分は。
○亀井国務大臣 やはり生産、消費、両サイドに伴うニーズをうまく結合する。こういう面で、時代の要請、特に食の外部化、そういう面で、卸売市場が経営が大変厳しい状況にあるわけであります。そして、その外部化の中で、いわゆる市場外流通、こういうようなものもあるわけでありまして、それはやはり、規制を緩和する、こういうことをいたしまして、そして実態に合うような、しかし、卸売市場のいわゆる重要性と申しますか、これは規制緩和におきましても、卸売業者、仲卸業者等々、やはり最低な基準というものはしっかり守っていかなければなりませんし、公設市場としての責務も全うしなければならないところもあるわけであります。
それら、実態に合うような規制の緩和とあわせて、今日的には食の安全、安心、そしてさらには流通状況を的確に把握した情報の提供等々の問題も発信するような、そういう、法改正をすることによって、先ほど来申し上げておりますとおり、外部化そして市場外流通、そういうものを市場の創意工夫、またチャレンジ、新しいビジネスというようなことを創意工夫する中で、それが自由にその使命を発揮できるような、そういう法改正になるようにしたい、こう思っているわけです。
○大谷委員 そうですね、一言で言えば、卸さんや仲卸さんが自由に動きやすくする、IT化であったり規制緩和でやって自由に動けることによって、市場外の流通を市場内に取り入れる、また新しいニーズに対応した市場をつくっていくことによって活性化していくということですよね。それが本当にできるのかできないのかということが大きな議論だというふうに思うんですけれども、局長、そこの部分で、規制緩和、市場原理というものが導入されることによって大きく変わるんだという確固たる確証というのはなかなか難しいんですけれども、どこに自信を持ってこの法案をおつくりになられたんですか。
○須賀田政府参考人 私ども、今回、改正をするに当たって、市場の関係のいろいろな方にいろいろな御意見を伺いました。最もラジカルな御意見は、関西方面の水産関係の方は、徹底した競争によって活性化しなければもう卸売市場は将来にわたって見向きもされなくなるという強い御意見がございました。反対に、関東以北の方々は、そういうことよりも秩序の方を重んじるべきではないかという御意見もいただきました。
それで、ふと我に返るというわけではありませんけれども、例えば手数料、これは、手数料を固定しているのは、証券市場だとかいろいろな仕組みがありますけれども、この卸売市場だけでございました、制度だけでございました。それから、そのほかにも、もう今日では、監視体制だとかそれから情報の整備だとかで、この御時世でここまでの規制が要るのかというような、例えば卸さんの買い付け集荷あるいは開設区域内での販売行為禁止、こういったものも、それは開放しなければ全体としての活性化につながらないだろう。それから、直荷引きだとか第三者販売は、新たな需要を開拓するために、将来の市場を大きくするために、これは避けて通れないだろうというようなことをまとめまして、再び御意見をお聞きしたわけでございます。
その方向については、皆さん何とか是認をしていただいた。ただ、所要の経過措置でございますとか、仕組みがおかしくなった場合の是正命令措置でございますとか、こういういわゆる逆櫓をつけつつ今日の改正に至ったわけでございます。私ども、そういう環境の中で関係の人たちが競争をしながら自主努力をしていただく、これが卸売市場を魅力あるものにする道ではないかというふうに考えております。
○大谷委員 局長が、省が意見を伺った方の中では、関西の水産の方では自由化、競争が我々を強くするのではないかというようなことだったというふうに思います。私もいろいろ聞きますけれども、それだけにかかわらずいろいろな声があります。
私、ちょっとはっきりさせたいんですけれども、これは、結局卸さんも仲卸さんも、御商売ですから、当然ながらもうかるところを見つけては新しいことをやっていくわけですよね。現時点でもかなり、卸と仲卸の垣根は破っていませんけれども、法の許す範囲内で、今の現状を上手に利用をして御商売して成功されている方もおられます。また反対に、そこに乗り切れず経営が失敗している人もおられます。そんな中、片面の意見だけを聞いたんじゃないかという気がいたします。
午前の質疑者の中でだれに聞いたんだというような問いがございましたが、そこまで私、情報元を追及する気はございませんが、今回のこの法律、決してこれだけで市場が活性化する、また市場の経由率が高まるとかというような思いはないんです。ほかにも二弾、三弾があるんですよね。規制緩和のほかに、もっともっと新しい、では、こういうルールをつくろうじゃないか、こういう支援をしようじゃないかというのがまだまだ後に用意されている一発目なのか、いや、これで絶対にうまいこと市場の活性化ができるんだと考えているのか、そっちはどうなんですか。
○須賀田政府参考人 この法律改正、先ほど言い落としましたのは、経営悪化をしている方々、こういう人たちが合併の方へ行く、あるいは率直に言いまして転廃業の方へ進む、そういうふうな道も今回用意はさせていただいたわけでございます。
今回つくりましたのは、私どもが言いましたのは器だけでございます。具体的な今後の運用は、市場ごとの業務規程でございますとか、市場ごとの仲卸さん、卸売業者さんの話し合いに基づく運営方針でございますとか、こういうところにゆだねられているところが大変多うございます。
それから、ここの国会の御審議の中で、今後こういうふうな指導もちゃんとしていけよという指導も私どもいただきました。今回の改正は、器をつくった、そのまさに出発点、第一段階というふうに私どもは心得ております。
○大谷委員 後でやろうと思っていた質問にそれは関連しちゃっているんですけれども、開設者の今後の役割ということについて聞きたいんですけれども、私が聞いたのは、市場を全体に活性化していく中で、規制緩和だけじゃないですよね、これからも役所はいろいろなことを考えていますよね、はいと。では、例えばどんなものがあるんですかという話でございます。
○須賀田政府参考人 一つずつ申し上げますと、例えば手数料の問題、手数料をどういうような仕組みにするか。これは、おのおののサービスとか機能に応じた手数料にするというような話になっておりますが、例えば、どこまでその区別、差別的といいましょうか区別的な取り扱いを認めるか。ここまでサービスすればこの手数料、大口、こういう取引で来ればこういうところ、そういうところは、市場それから扱う物によって違うと思うんです。手数料一つにしても、そういうところは、ちゃんと話し合いの中で皆さんの満足のいくように決めてほしいというのが一つでございます。
それから、先ほど来ございました直荷引きだとか第三者販売だとか、この品目と量の話でございます。
例えば、生産地の方から、こういうのをつくれば売れるんじゃないかという話が来たときに、その品目をちゃんと受け取って新規需要開拓を目指して試験的に売買をする、逆に消費者サイドの方から、こういうのをつくってもらえればいけるんじゃないかという話が来たときに、それを採択するかどうかとか、こういうまさにビジネス上の問題、これが今後の運用にゆだねられているというふうに思っておりますし、そのよしあしに、死命を制するというのは言い過ぎかもしれませんけれども、多分にこの卸売市場問題の今後の魅力あるものになるかどうかがかかっているのではないかというふうに思っております。
○大谷委員 後でやろうと思っていたんですけれども、規制緩和の時代であり、地域主権、現場主義の時代だというふうに思うんですけれども、核心に関して御質問をした方の答弁を聞きますと、いや、それは今後の運営、そしてもう一つが開設者のこれからの運営方針にかかわるんだということで、逃げたとは言いませんけれども、非常に自分と一つ線を切っているような気がするんですよね。それが、ある意味、現場に権限を渡していくというこれからの農業政策の中での手法だというのだったらそれはそれで結構なんですけれども、チェック機能をしっかり持っていただきたいし、ほったらかしにしちゃいけないというふうに思っています。
これはちょっと、開設者のチェック機能ということで後でやりたいんですけれども、大臣、こんなことを言われているんですよ。私もこの法案を、たしかことしの初めに大臣に簡単に御質問をさせていただきました。鳥インフルエンザの問題と同じときにさせていただきましたが、それからいろいろと聞いてみますと、今回の法律は卸売さんのことだけを考えた法律だ、市場の活性化とか全体を考えていないというふうに言われているんですけれども、そんなふうに感じますか、そんなことをお聞かれになったことはありますか。もし違うというならば、どこをもって違うとおっしゃいますか。
○亀井国務大臣 私はそのようなことは聞いておりませんけれども、やはりこれは市場の問題、卸だけでなしに、今後こういう形でいろいろ法改正をし、実態に合うような、後から実態に合うようなことをしておる法改正でもあるわけでありまして、ぜひこれを機会に、私は、卸さん、仲卸さんともども、新しい創意工夫というかビジョンづくりと申しますか、その地域の市場をどうするか、やはりそれは生産者との問題、消費者との問題、あるいは荷受けの問題、集荷の問題等々、それぞれがお互いにやはり話し合いというかそういうものを構築していくことが必要なことではなかろうか。そういう中で創意工夫がなされて、卸も仲卸も、それが、いろいろの扱いがふえるような努力をすることが必要なことじゃなかろうか。
私自身、米の流通の関係で卸の仕事をし、小売店と一緒に、小売店のニーズに合うようなことをしなければならない。一方では、当時、私が仕事をしているころは、食糧庁がその販売元でありますから、なかなか、食糧庁からあてがいぶちの割り当てでそれぞれの米の銘柄を供給を受けたわけでありますが、しかし、小売店からはやはり消費者のニーズに合うことを要求される、そういうはざまに入って大変私、苦労してきた経験を持っております。
まさに仲卸の皆さん方というのはそういう立場におられるのではなかろうか、こういうような気持ちを持ち、今回の法改正につきましても、この法改正をすることによって、卸、仲卸ともども、創意工夫、また新しいチャレンジというようなもの、今、周囲はいろいろ変化をしておるわけでありますので、その対応をしていただくことができれば、このように思っております。
○大谷委員 卸、仲卸、両方がしっかりと経営面でもまた社会的役割も果たさなかったら、食文化、農業政策はうまいこといかないということだというふうに思います。
逆に質問できないのが残念なんですけれども、何で卸のための法律だと言われているんだというふうに少し皆さん思ったと思いますけれども、大臣、こう思うんですよね。卸さんの方が会社はでかいんです。仲卸さんというのは小さいんです。それで、卸さんが仲卸さんのやっている業務、すなわち量販店、小売店、そういうお店に売るというのは、情報力、資本力、人材からすれば割にすぐできますでしょう。しかしながら、今度反対に、相互乗り入れ、垣根がなくなる、限定的だという話を後でしますけれども、垣根がなくなると言っていますけれども、仲卸さんが新しいビジネスを見つけるといったって、全国から、世界じゅうから食材を持ってきている、自分の市場に持ってくるんですね、それのどれが売れるかと。資本力、人的資源、情報ということで考えたら、明らかに不利ですよね。
両方仲よくしろといったって、ここが市場の一つの原則になると、市場原理が働くと、明らかに卸さんの方が強くなるじゃないですか。そこはどう答えるんですか。両方とも考えている法律だというのは、どこをもって大臣はおっしゃっているんですか。
○須賀田政府参考人 確かに、現実は、卸さんは大きな資本の方が多うございます。仲卸さんは、数からいきましても随分多くて、小さい経営の方が多うございます。古い経営の方がおられます。そういう現実の問題、経済的地位からすれば卸さんの方がはるかに強いじゃないか、これは事実としてあるわけです。
今回の改正は卸さんのためだけじゃないかというような印象を持たれますのは、手数料だとかそういう華々しい場面だろうというふうに思います。私ども、仲卸さんに対しましては、財務基準の導入でございますとか、業務の多角化でございますとか、あるいは法律以外に、先ほど言いました体質強化策でございますとか、いろいろな問題を用意させていただきました。そして、改正は、双方相まって市場機能を強化していこうという方向でございます。
ただ、そのときに、先生言われるように、卸の方が力が強いんだから仲卸の方を抑えつけるようなことが生ずるんじゃないか、確かにそういう懸念はございます、自由になりましたから。そこのところは何とか、監視、それから不正な取引がありましたら是正命令、こういう措置を用意することによって、優越的地位の乱用、これは量販店で言われている話なんですけれども、卸対仲卸だって、そういう不公正な取引のないように監視措置をきちんとしていきたいということで、実は仲卸さんからも事前の意見のとき意見がございましたけれども、そういうことで御理解を願ったわけでございます。
○大谷委員 限定とか監視とかというものをしっかりとやっていく機能をつくっていくということですね。
局長にもう一個はっきりさせていただきたいのが、これは、決して、将来仲卸さんが要らない、存在しない市場をつくるということじゃないですよね。これは、限定ということがあって余計に混乱しているというふうに思うんですね。
私は、何で大臣に何をもって卸業だけの法改正じゃないかということをお伺いしたかというと、そういう疑念がたくさんあるわけですよね。ここで、はっきり言えば、自信を持って払拭しておくべきですよ。仲卸さんの要らない市場は日本にはこれからも存在しないわけですね。そんなものは絶対につくろうとしないわけですね。その辺、どうなんですか、大臣でも局長でもいいですけれども。
○亀井国務大臣 市場は、卸売があり、仲卸があるわけであります。卸はやはり農産物等々を集荷する役目があるわけでありまして、そして、それを今度は仲卸は選択して、それぞれ小売店等のニーズに合うものを選別して卸売市場からそれを買うわけでありまして、そういう面での機能がそれぞれあるわけでありますので、その存在がなくなるということは、これは卸売市場という形では存在しない形になると思います。
○大谷委員 限定となるので、運営上と言われてしまうので、運営上でいろいろ考えていくというので、余計混乱が生じます。現場には情報が少ないので、ぜひとも情報をたくさん流していただいて、この法案が通ってから、ますますさらに相互のコミュニケーションをぜひとも高めていただきたいというふうに思います。
それで、一つ、僕、腑に落ちないのがこの法案の中にあるんですけれども、そうやって市場を活性化していく、卸さん、仲卸さんも元気になっていただくんだ、自由を得て元気になっていただくんだというふうになっているんですけれども、四割以上の仲卸さん、卸さんは三〇ちょっとが赤字になっている中、元気になっていこうとしているのに、いわゆる経営改善措置というものがありますよね。開設者がそれなりに改善計画をつくってそれを指導していくとかというふうにあるんですけれども、これは、仲卸さん、元気にならないんですか、仲卸さんがこれからもますますだめになるということを前提にしてこういうキットを入れてあるんですか。そこの意図は何なんですか。
○須賀田政府参考人 私どものねらいとするところは、市場の機能が強化されて、それを構成する卸さんも仲卸さんも活性化をしていく、ここがねらいでございます。
ただ、現実に話しておりますと、先ほど先生まさに言われました四割の方が赤字、なかなか回転しない。中にはもう退場したいという意向の方もおられる。突然倒産等が起こりますと、仲卸さんは専門小売店等を系列化しておりますので、その専門小売店の方も困る、ひいては消費者の方が困るということがございますので、前の改正で、卸さんには財務基準、早期の経営改善措置を入れたわけでございますけれども、今度は仲卸さんにもそういう財務基準を当てはめてみて、財務基準次第、例えば自己資本比率次第で、経営改善した方がいいですよという範疇に入っている仲卸さんに対してはそういうことを言う、合併した方がいいですよ、そういう仲卸さんにはそういうことを言う、そういうことを通じて全体としての仲卸業界の維持等を図っていく、そのための手法を今回措置したわけでございまして、早目に経営の内容を仲卸さん自体にお知らせするという措置でございます。
○大谷委員 僕は、勝ち組、負け組が規制緩和で競争が激化した後にできてくるから、負け組用につくったのかなというふうに非常に懸念をしておったんですが、そうではなくて、全体が強くなるために用意しているキットだということなんですね。
これは、平成十四年度から実施されている仲卸業者再編推進支援事業というのがあります。これまでも何個かそういう卸、仲卸業なんかの支援事業というのは農水の方からあったと思うんですけれども、これまでの評価、それから、今後のこの支援策の拡充を含めて、では、どんな考え方を、ボトムアップするために、負け組対策じゃないですよ、ボトムアップするために、目的とどんなキットを用意しているのか、どんなキットを用意しようとしているのかも含めて少しお教えいただけますでしょうか。
○須賀田政府参考人 早期是正措置、金融機関でもそうなんでございますけれども、その業者の経営改善で経営改善が進むであろうという場合には、ここ、ここ、ここについて経営改善をしていただきたいという指導が行われる。それでは間に合わない、どこかと合併をする、そういうことによって存続をするというような業者さんには、そういうことを言って、その合併にかかわります税制上、登録免許税の特例措置でございますけれども、そういうものを用意させていただいております。
そして、もう自分はリタイアする、退出するんだという決断をされる方もあるいはおられようかというふうに思っております。そういう方を含めた仲卸業界の体質強化のために、市場ごとに仲卸業の体質の強化策、内容は再編も含むわけでございますけれども、そういうのをつくりまして、要すれば、皆さんから拠出をもらって基金をつくって転廃業をされる方への支援措置にする、その拠出のお金は損金算入等の特例がとられるようにするという措置を用意はさせていただいているわけでございます。
○大谷委員 僕自身も、今現在ここで確固たる、こういう目的のためのこういう支援策がいいというものがないんですが、必ずあるというふうに思うんですね。知恵を出す努力、それはきっとコミュニケーションと現場の情報収集から出てくるというふうに思うんですけれども、それをこれからもぜひともますます強く続けていただきたいというふうに思っています。
ここでちょっとトピックを変えまして、先ほども出ていましたけれども、市場開設者が運営上、市場を活性化させていく役割にどんどんなっていくんだということでございますけれども、これから、この法律ができるまで、それからこの法律ができてからとでは明らかに市場開設者、大阪ですと大阪府、大阪市、都道府県ということになりますけれども、こういうところの役割というのは大きく変わってくるというふうに思うんですけれども、どのように変わってくるんですか。今までと同じようじゃだめなわけですよね。線引きされて、省が指導していたようなことがかなり自由にできるようになってくるわけですね。どのように変わるのか、どのように変わらなきゃいけないんでしょうか。
○須賀田政府参考人 これから、今回の法律改正によりまして、いろいろな規制緩和が進みます。
一つは、手数料の弾力化があります。それから、買い付け集荷、卸さんが買ってきて取引をする、やり過ぎると取引の公正さをあるいは害するような場面も出てくる可能性もございます。それから、直荷引き、第三者販売、どういうものをどれだけやるか、どの期間やるかということも大事なことになってきます。それから、開設区域で販売行為の禁止措置が緩和されます。しかし、それが卸売市場の取引に支障を与えるようなことがあってはならないということがございます。
これらをすべて監視する最終責任者が開設者でございます。私ども、開設者だけに責任を負わせるというのは問題もあろうかということで、前回の改正でつくりました取引委員会、市場ごとに、卸、仲卸、開設者、それから小売、これで構成されておりますけれども、その権限もきちっとふやして、かつちゃんと機能するようにして、そこの意見を聞きながら開設者が決めるということでございますので、非常に難しい運営を今後はするようになろうかというふうに思っております。
私どもとしても、一々相談を受けながら、指導に努めていく必要があろうかというふうに思っております。
○大谷委員 難しい役割を地方が、開設者が果たしていかなきゃいけないと言うんですけれども、ここはしっかりとしたチェック機能が要るというふうに僕は思うんですよ。
今の段階でも、市場の利用者の方々が、全部とは言いませんよ、開設者の方々に非常に疑念を持っている。利用費を払っているんだけれども何に使っているんだかわからないというわけですよ。先ほど、高い設備をつくって問題になったとかありました。また、利用料を安くしろというような指摘もありました。そういう、運用をしているときに、これこれしかじかの目的でこれこれしかじかの設備が要るがどう思うかというような利用者とのやりとりというのがないところが多いみたいなんですね。とにもかくにも利用料を、勝手に上げられますから、これだけにしないと困るとかというようなことが発生している。我々利用者はお金を吸い上げられているだけじゃないのかというような声も出てきているんですけれども、そんな声は局長のお耳に通っていますでしょうか。
もし通っていなかったとしたら、今お伝えいたしましたので、どのような対応が必要なんでしょうか。私は強いチェック機能をこの法改正後にはこれとあわせてつくっていかなきゃいけないというふうに思うんですが、どうですか。
○須賀田政府参考人 率直に申し上げまして、幾つか中央卸売市場へ行きました。開設サイドの方は官業、県庁等の方でございますので、商売はそう得手ではない。卸さんとか仲卸さんの古い方の方が市場の運営だとか大変ノウハウもありますし、商売上のことも熟知をしている。何というんでしょうか、非常に怖がっている面もございます。そして、なかなか言いたいことも言えないというような場面にも出くわしました。国の方へ、直接言えないことを言ってくるというケースもございました。
今後は、私ども、その中へ立って、ちゃんと効率的な運営ができるように、まさに先生から言われたようなことのないように、開設者が裏に隠れて何か勝手に通知してきたとかそういうことのないように、きちっと主体性を持って自己責任に基づく運営をするように、強力に指導をしなくてはいけないなという感じを現在持っております。
○大谷委員 強い信念は確認させていただきました。
具体的にどうしましょう。まず八十六の中央から開設しているところ、何か利用者との意思疎通をもっとするように、こんなスキームを年間で何回までとか、そういうことができるのか、具体的にどんなことをやるんですか。これは明らかに役割が変わりますからね、今までとは。どうですか、どんなものが考えられますか。
○須賀田政府参考人 先ほども御質問がございましたけれども、私どもは、市場ごとに設置をしております市場の取引委員会、これは卸、仲卸、小売、開設者で構成をしております。これは一挙にそこでいろいろな審議ができるわけでございます。残念ながら現在不活発でございます。開催回数が年間一回以下なぞというようなところもございます。今回からは、この委員会を積極的に活用して、そこでちゃんと情報を出して審議する、もめるようなことがあったらちゃんと報告してもらう、こういうような仕組みをとりたいというふうに考えております。
○大谷委員 既存の委員会の運営の強化ということ、ぜひとも局長の方から即座に、来週でもできると思いますので、近く、開設者は利用者としっかりとコミュニケーションをして運営していくことが必要であるということをお伝えいただきたいというふうに思います。
今回のこの法律、市場をこれからも活性化していく、重要性を確認し活性化していくということに関しては、私は大賛成でございます。そのための手法として、きっと一個じゃなくてたくさんあるんだというふうに思います。そのうちの一個が規制緩和という市場原理を少し持ち込むということ、そこには運営の中で、限定であったりとかして、しっかりと監視機能を持っていくということが必要であること、これはきょう約束していただけたというふうに思いますので、その監視機能が具現化されるようにするために何があるのかを今度はぜひ問いたいというふうに思います。
そして二つ目。規制緩和じゃなくて、二個目、三個目、四つ目の、消費者の多様性あるニーズを満足できるような市場の役割を持たすための施策というものがこれからも考えて出ていくんだよと。ある意味、現実の後追っかけみたいなところがありますので、大きな哲学というようなものに合った案を二回目、三回目に出していただくということをぜひとも大臣に最後一言お約束いただいて、質問を終わりたいというふうに思います。
○亀井国務大臣 ぜひ今回この法案を成立させていただき、そして、それを市場関係者並びに卸、仲卸の関係者にいかにPRと申しますか、趣旨を徹底することが私はやはり一番大切なことだ、こう思います。そのような努力を私どももしてまいりたい、こう思っております。
○大谷委員 ありがとうございました。
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