第159回通常国会 予算委員会第6分科会 2004年03月02日

○北村主査 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。大谷信盛君。

○大谷分科員 ありがとうございます。衆議院議員大谷信盛でございます。

 三つの大きなテーマについて質問させていただきたく思います。一つ目が鳥インフルエンザ、二つ目が、それにかかわりましてBSE、鳥インフルエンザ、外食産業への影響、そして三つ目が卸売市場の活性化ということで質問させていただきます。

 ちょっと盛りだくさんでございますので、ぱっぱ過ぎていくかと思いますが、ぱっぱ御答弁いただけますようにお願いを申し上げます。

 まず最初、鳥インフルエンザでございますが、京都丹波町で発生をし、そしてその周辺三十キロの自粛、移動制限が出ておるわけでございますが、この中でも、経路やまた原因等々、今議論されているところでございますけれども、私は補償制度について質問させていただきたく思っています。

 二つありまして、一つは、発生した農家への補償というもの。これは、現時点ですと八割ということになっておるんですけれども、私は、一〇〇%にしてすぐに出すというものがなかったら、隠すであったりとか、知らないうちに処分しちゃうんじゃないかということが、多々これからも出てくるんではないかというふうに思います。

 そして二つ目は、この三十キロ圏内の中で、適正な農家であるにもかかわらず、こういう自粛をされてしまうということは、経済的にも大きな大きな被害をこうむる。ここの制度というものが今ないわけですが、今回一月の山口県であった発生では、国が半分、県が半分ということで御負担をされたようですが、残り大分県、そして私の地域でございます京都丹波町周辺を含みます三十キロ圏内、ここもしっかりとこの機会に制度化をして補償していく必要があるというふうに思うんですが、大臣もしくは金田副大臣、鳥インフルエンザ本部長ということで、ぜひとも御見解を賜りたく思いますが。

○金田副大臣 大谷先生御指摘のとおりでございまして、現在、家畜伝染予防法についての補償措置ということは、殺処分等々で被災農家についての補償の手当金の規定はあるわけでございますけれども、移動禁止地域についての補償というようなことがありません。制度的にないわけであります。

 満額補償というお話が先ほど大谷先生からありましたけれども、今八割やっているわけでございますが、満額補償という道が果たしていいのかどうか。やはりそういった伝染病に感染することを、常日ごろ農家の皆さん方が、消毒措置を講じたり、一生懸命努力していただかなきゃならない。満額丸々国が措置するということでいいだろうかどうかということの検討も含めまして、三十キロ圏内の補償措置について、今回、丹波町の例もございまして、隠すというような状態が出てきておりますので、そういったのをもう少し制度的に検討しなきゃならないなということで、昨日の対策本部会議においてこれからの補償の制度について検討するように指示しているところでございます。

○大谷分科員 検討中であるということでございますが、私は、きのう三十キロ圏内に入る養鶏の農場を見て回ってまいりましたですけれども、本当に、これは大きな大きな被害でございまして、鶏の場合は、機械とは違いますから、えさ代がかかるわけですよね。千羽鶏がいたら大体一日にそのうちの六から七割の卵が生まれていって、それが一週間以内に出荷できなかったら非常に大きな経済的打撃をこうむる。こんな状態が続いていくと、やはり、勝手に出しちゃおうかとか、思うような人はいないと思いますけれども、それが人間の心理だというふうに思いますから、ぜひとも、経営強化を図る意味でも支援を絶対にするべきだと思っています。

 それも、大きな業者だけではなく、小さな業者というのがたくさんございます。ここが、我々してもらえないんじゃないかと思ったら、適当に検査を受ける前に処理をしてしまうようなことだってあるかもしれませんから、はっきりと、大にかかわらず小にかかわらず、その業者さんの補償をしっかりとしていくということを今出していくことが大事かと思いますが、ここは大臣の大きな方向性について御決意をいただけたらというふうに思いますが。

○亀井国務大臣 今御指摘のお話、十分考えて、その制度化の問題を早急に考えてまいりたい、こう思っています。

○大谷分科員 ぜひとも、よろしくお願いいたします。

 それで、次に起こるのが風評被害だというふうに思うんですよね。ここの地域の卵が出荷されなかった、ですから消費者、また卸の方々は別の地域から卵や鶏を仕入れてくる、そしてこの三十キロ圏内の制限が解除されたとしても売るところがなくなってしまうという懸念が非常にあるわけなんです。

 これを考えたときに、やはり、何もそこの業者さんは悪いことをしていないのにそういう被害をこうむるわけですから、それ相当の、安全なんだよということをしっかりと検査をして証明するということ、そして経済的にも何らかの支援というものが絶対にその風評被害に対応するために必要だというふうに思うんです。

 外食産業の方でも後で御質問させていただこうと思っておるんですが、鳥インフルエンザに関して、まだ一月から発生したばかりということはあるんですが、将来、そのような制限区域が外されて安全性が証明されたとき、何らかの支援策というようなものも講じていくお考えですか。私は、必要だというふうに思いますが。

○金田副大臣 鶏の肉、そして卵については、世界的にそれで感染したという事例がございませんので、とかく風評被害等々で、移動制限区域の農家の卵が売れないとか鳥肉が売れないというようなことのないように、現場等々でスーパー等に行って、そういった風評被害を助長するような対応がないようにしっかりと措置しているところでございます。

 また、一定期間、二十八日間なり、営業できない状態があるわけで、その間にスーパー等で仕入れ先を変えちゃって、自分の鳥肉や卵が売れないということがあるというお話でございますけれども、そういったことに備えて、いろいろな融資制度等々で対応を措置していきたいというふうに思っているところでございます。

○大谷分科員 ぜひ、その方向でお進めいただきたく思います。

 それで、もう一個なんですけれども、安全確認をするときに、例えば、丹波町は町制でございますし、私の地域で三十キロ圏内にかかっているところも町でございますが、安全確認をするときに獣医さんを伴ってそれなりの検査をしなければいけない。これは人材的にも財政的にも相当な負担がかかると思うんですが、ここは都道府県、そして何よりも国がリーダーシップを発揮して、人的、財政的支援をしていく必要性があるというふうに思うんですが、その辺については、何か新しいもの、お考えでございますか。

○中川政府参考人 お答え申し上げます。

 今先生おっしゃいましたように、清浄性の確認というものを行う必要がございます。その際は、各県に設置をされております家畜保健衛生所の家畜防疫員が現場に行ってチェックをするということになるわけでありますけれども、こういった際に、人手が足りない場合に、民間の獣医師の方を臨時に雇い入れるとか、そういうことも現場においては行われております。

 こういった人員を確保するための経費あるいは家畜防疫員の旅費等々、こういった費用につきましては、家畜伝染病予防法に基づきまして、獣医師の人件費であればその費用の二分の一を国が持つ、あるいは旅費のようなものであれば全額国が負担をするといった格好で、それぞれ法律の中にその措置がされておるところでございます。

○大谷分科員 一日も早くということになれば、今制定されている法律の中の枠を超えることもあるかと思いますので、ぜひとも、早期、安全性の確認という視点に立って進めていただけたらというふうに思っております。

 次に、外食産業の方に移りたいと思うんですが、BSE、そして鳥インフルエンザ等々、食の安全にかかわる問題が発生して大きな経済的打撃を受けている、最初の部分と今回受けている打撃の中身というのが違う、ここをしっかりと認識しなければいけないというふうに思っています。

 最初は、いわゆる、肉を食べたら病気になるというような風評被害が中心でした。最近は違っていまして、まさにこれは、輸入食材に多くの部分を外食産業が頼っていますから、輸入食材が入ってこないということになると、そういう、安くてうまくて早いお料理というものを、商品を提供できなくなってしまう、そのことによって客足が遠のき売り上げが下がっていくという、今までの風評被害とは違う、大きな打撃を受けられています。

 そんな中、たくさん、大きく分けて四つの支援策を外食産業にかかわる事業者の方々、大企業、中企業そして中小企業にそろえていただいておるんですが、これが十分機能しているのかどうなのかということをお伺いしたいというふうに思っていますが、その前に、大臣、一つだけ先に聞きたいんですけれども、これは、BSEに関するこういう資金繰り支援策というのは農林水産省も中小企業庁も用意してくれているんですけれども、鳥インフルエンザにかかわるものはまだないんです。これは将来的に僕は絶対に必要になってくるというふうに思うんですが、その状況が出たとき、その状況を見越して、先につくっていこうというような御意思は大臣にはございますでしょうか。

○亀井国務大臣 鳥インフルエンザの外食産業に与える影響につきましても、今、委員と同じように心配をしております。

 ただ、若干、消費が長期低迷したBSEの場合とちょっと異なりまして、輸入禁止期間が短いわけでありまして、また、タイのように加熱処理、これは輸入を可能とすることにしたわけでありまして、あるいは、焼き肉屋さんやステーキ屋さんと違って、鳥の場合は一つの食材に特化した、こういうこともちょっと違うんじゃなかろうかと。

 しかし、やはり状況を十分把握しておかなければならない、このような状況をいろいろ消費・安全局関係者、地方にもありますので、それらが注視をするようにいたしております。

○大谷分科員 今のところ規模が小さいということでございますけれども、安全性そして経済面も顧みて、必要な場合にはぜひともこれはお願いしたいというふうに思っています。

 そうしたら、四つ用意していただいております資金繰り支援策について、ちょっと中身はもうよろしいので、どれぐらいのキャパ、すなわちは予算があって、今どれぐらい利用されているのかということについてお伺いをしたいというふうに思いますが、農林水産省さんの方が御用意されている中堅外食事業者BSE関連資金融通円滑化事業ですか、それと、もう一つはBSE関連のつなぎ資金支援というものからまずは教えていただけますでしょうか。

○須賀田政府参考人 まず、最初の中堅外食事業者のBSE関連資金融通円滑化事業でございます。融資の限度七十億円でございます。これまでに十億円実績で使っております。このアメリカ産のBSE関連で、現在までのところ約十社程度の申し込みがございます。

 それから、BSE関連のつなぎ資金でございます。これは当初融資枠百五十億円でございました。これまでに約二十四億円実績がございます。米国産のBSE関連で、現在六十社程度の資金の希望があるというふうに把握をしておるところでございます。

○大谷分科員 続いて、中小企業庁さんの方、ほかの二つのセーフティーネット貸し付けとセーフティーネット信用保証二号というものの方をお願いします。

○大道政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、セーフティーネットの貸し付けあるいは保証に限定した枠ということで特に設けているわけではございませんけれども、平成十六年度について申し上げますと、これはまだ計画でございますけれども、例えば、中小公庫の貸付規模というのは全体で一兆九千億円ございますし、国民公庫が三兆七千億円、こんなような数字になっております。その内枠としてもちろん対応をしていくということでございます。

 それから、信用保証でございますけれども、これは、大体年間十数兆の実績がございまして、例えば十四年度の実績でいうと年間十四兆円の保証の実績、各都道府県等の保証協会の保証額でございますけれども、この保証額についても一定程度の余裕がございます。

 したがいまして、一方で、このセーフティーネットの貸し付け・保証の実績でございますけれども、いわゆる米国産牛肉等の輸入停止措置に伴ってまず発動した対応について申し上げますと、これまで中小企業から三百七十八件の相談、これは二月二十七日現在でございますけれども、寄せられておりまして、その中で、いわゆるセーフティーネット資金ということでプラスアルファで枠を設けた資金でございますけれども、それについて言いますと二件で三千四百万、それからその他通常の枠として御融資したものも含めますと、九十九件、十二億円の融資、保証、これを行っているところでございます。

 ちなみに、インフルエンザの方も一応相談窓口はつくっておりまして、貸し付けについては、これはある程度柔軟に対応しておりますので、これまでインフルエンザ関係、これは一部BSEとあわせて両方でということの御相談も含めて百五十八件ございまして、その中で、運転資金円滑化資金という別枠での貸し付けが既に一件、一億円の実績がありますし、その他の一般枠として貸し付けたものも含めますと三十二件、四億七千九百万、こういうことでございます。

 ただ、いずれにしても、この実績から見まして、十六年度のいろいろな計画上の融資の事業規模を考えますと、十分これからも対応できるんじゃないかというふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。

○大谷分科員 ありがとうございます。

 そうしたら、ちょっと農水さんの方に詳しく伺いたいんですが、今、中堅外食事業者用の円滑化事業でいいますと、七十億あるということでございますが、これはたしか、畜産の事業団の方が十二億出資をして、それでもって七十億貸せるキャパがあるということだというふうに思うんですが、今、十億出たと。よると、十億、十一億使っちゃっていると。

 こういう、基金的には一億しかなくて、今十社申し込みということでございますけれども、これから食材のコストを考えますと、外食産業さんの食材コスト平均は大体三五%だと言われていて、これは、鳥肉が一・五倍に上がっていますし、牛肉の方は御存じのとおりでございますので、五パー、一〇パー、食費コストが上がっちゃうと利益が出ないような状態なわけですよね。まさに、今十社ですけれども、これは大きな会社の方で、もう十社、二十社、三十社と出てくる可能性がこれからあると思います。そんな中、これは基金、この残り一億円ぐらいで足りるんでしょうか。どのように考えているのか。私は絶対にもっともっとふやすべきだというふうに思っているんですが、いかがなものでしょうか。

○須賀田政府参考人 この基金は保証の基金でございますので、ちゃんと返す、償還行為が行われれば毀損しないわけでございます。

 当初の私どもの考え方は、十二億で六倍ぐらいの保証能力があるだろうということで、保証限度七十億という想定をしておる。現在までに十億の保証をやっておりますので、残りの保証能力六十億。十社程度で、一社当たりの保証の限度が八千万でございますので、八千万掛ける十社で八億ということで、六十億の範囲にはなっておるということでございます。

 ということで、全部が全部毀損するんだ、焦げつくんだということで設計はしておりませんので、当面私ども大丈夫というふうに踏んでおりますけれども、なお注視をしていきたいと考えております。

○大谷分科員 ありがとうございました。

 局長、当面大丈夫という計算の上に立っていると。当面が、まあ当面というのは多分日本語では短期ということだと思うんですけれども、これが中期までいくと五年ぐらいになるんですけれども、来年、再来年というのは中期と短期の間ぐらいだと思うんですが、今言ったような食材コストからくる大きな打撃を受けると、八千万円という枠でも足りるのかという話も出てくるし、さらに借りたい、そうでないと大きな事業体が倒産の危機に直面するというようなことも出てくると思うんです。

 やはりそれを見越して、安心で、ちゃんとセーフティーネットを張っているよということを意思表示するためにも、この復興事業団の方からぜひとも拠出をしていただいて、この倍ぐらいは、私は、これは専門家の人に計算してもらわないといけませんけれども、倍ぐらいの額は用意しておく必要があるというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○須賀田政府参考人 それは、あるにこしたことはないんですけれども、国民負担を伴う基金でございますので、やはりある程度の実需というものを見通して措置をするということでないと、なかなか国民の理解が得られないというふうに思っております。

 私ども、決して楽観しているわけじゃないんですけれども、今のところは経営状況を注視させていただく段階じゃないかなというふうに思っている次第でございます。

○大谷分科員 では、今の段階は状況を注視ということで、将来のことは考えているけれども今の段階ではこれくらいで、将来は場合によっては十分あり得ると認識をさせていただいていいのかなというふうに思っています。

 確かに、国民負担が生じるんですけれども、この外食産業、三十兆円のマーケットがあって、その中ではたくさんの雇用があるわけであります。そして、何よりも、私が一番身近に接している方々がパート、アルバイトという形でサービス産業に従事をしている、まず最初にしわ寄せが来るのがそこら辺のパート、アルバイトで勤めている方々だというふうに思うんですね。これは、落とした場合、下げた場合、やはり個人消費にも大きな大きな影響が出てくるというふうに思います。

 何せ三十兆円産業ですから、大きな大きな、この国全体の経済に響くんだという意識をぜひとも持っていただいた上で、このセーフティーネットというものを農林水産省さんが張らなければいけないんだという意思をぜひともしっかりと持っていただきたいということが、お願いさせていただきたい一番大きなことでございます。

 それで、中小企業庁さんの方にもお聞きしたいんですけれども、今聞いた会社の応募件数というか希望件数、相談件数というんですか、でいいますと、何か少ないような、けたが一個足りないんじゃないかというような気がするんです。

 例えば、私の地域で食肉業を営む方が、もう大変なんだよ、国は何もやってくれないし、何の補助も融資制度もないじゃないかと言って愚痴をこぼしに電話をかけてくるわけなんですよ。いや、ちょっと待ってくださいよ、あるはずですよ、ありましたよと、ちょっと三十分ほど時間を下さい、調べさせていただいて、ありましたということで報告するわけなんですね。

 何が言いたいかというと、アナウンス不足というか、周知徹底がなされていないんじゃないかなと思うんですが、この件数は、いや、そんなことはない、十分インターネットで載せていて、来た数なんだというふうに答えるのか、いや、まだ自分のところでこれからこうやって、零細の業者さんにも知らしめていこうという努力をしていると言うのか、その辺はどんなようにお考えなんですか。

○大道政府参考人 まず、PR不足という点でございますけれども、これは、一般的に、中小企業の施策についてPRをいろいろやっているつもりではあるんですけれども、まだまだ知られていないケースが当然ありますので、引き続きPRに一生懸命努めていきたい、こういうふうに思っております。

 ちなみに、今回の相談窓口をつくりましたというふうに申し上げましたが、これは、いわゆる政府系金融機関三機関、商工会議所、商工会の中央会それから各経済産業局、こういうところに設けておりまして、一応、各中小企業の方々がふだん接しているような、これはいろいろな機関があると思うんですけれども、そういうところに行かれればわかるようにはしてあるつもりなんでございますけれども、引き続きPRに努めたいと思っております。

○大谷分科員 ぜひPRに努めていただきたいというふうに思います。

 中小企業庁ということで、中小企業全般を見ておられて、一つの特定の産業、特にBSE関連の産業だけを見ているわけじゃないというのが役割だというのはよくわかっているんですけれども、ぜひともこれは、農林水産省の方からも、大事な産業が今大変なことになっているんだということを強く強く言っていただき、またそれを聞く耳をさらに大きく持っていただいて、やっていただけたらというふうに思っております。

 最後の三番目のテーマ、市場の活性化に移らせていただきたいというふうに思っています。

 ことしは、卸売市場制度の改正案という法律が提出される予定でございます。これはまた、農林水産の委員会の中で法案審議される中、議論が深まっていくんだとは思いますが、簡単に私、その考え方を見せていただいて、一、二の疑問があるので、それにぜひともお答えいただきたいなというふうに思っています。

 一つは、これは卸売業者さんがあって仲卸業者がある、そして市場が形成され、その中で競りや相対でもって市場価格が形成されているわけですけれども、今回の法律ですと、卸売さんが直接量販店やスーパーに売ってもいい、仲卸さんが直接産地から仕入れてきて売ってもいい。まさに、卸と仲卸の垣根がなくなっていくわけでございます。

 では、これは市場価格形成システムとか、今まで市場が持っていた機能が何か全部崩れていってしまうんじゃないか。食の流通の大きなかなめである市場、経由率でいえば七割というふうに言われているんですけれども、これを一体どうしようとしているのか。なくそうとしているのか、仲卸さん、そして卸売さんを場外業者化しようとしているのか、全くよくわからないというのが今の仲卸業者さんたちの将来不安だと思うんです。まずもって、この将来不安にぜひともこたえていただきたいというふうに思います。

○須賀田政府参考人 卸売市場の機能、まさに先生言われましたように、卸と仲卸が公正な取引によって公正な価格形成をする、そこにあるわけでございます。

 今回の改正、これは誤解を生じている面がありますけれども、卸が仲卸と取引する、第三者販売でございますとか直荷引きでございますとか飛ばしてやる取引は原則禁止、そういう原則は維持したいというふうに考えております。

 ただ、そのままでは、新規の製品の開発とか新規の需要の開拓でございますとかがなかなかできないということがございますので、そういう場合に限りまして、市場の開設者が市場の取引秩序を乱すおそれがないと言う場合に限り、少し弾力化を図っていこうということでございます。言いかえますと、どういうケースで、どういう品目で、どういう数量をどの期間というのを決めて、限定的に弾力化を図っていきたい。それでうまくいきましたら、今度はまた市場取引の方へそれを持ってくる。そういう活性化を図る方途であるということについて、御理解を願いたいというふうに思っております。

○大谷分科員 それでは、必ずしも仲卸さんの拡大を望んでいるわけではないということで、これは結果的に仲卸さんが卸業者さん化していくことになってしまうんじゃないかというふうに思っているんですけれども、そこはどうなんですか。

○須賀田政府参考人 仲卸は、小売屋さんを系列化している一方のメーンプレーヤーでございますので、仲卸さんを卸化するということを企図したものではなくて、あくまでも市場取引が大きくなることをねらっている制度でございます。

○大谷分科員 わかりました。これはまた法案審議の中でしっかりとやらせていただきたいというふうに思います。

 ですから、簡単にまとめますと、市場の中を経由していく云々は別として、市場の役割が大きくなっていくための法律だということですね。わかりました。

 その中にもう一つ出ているのが、完納奨励金という制度が市場の中ではございますが、ここもなくしていくんだというようなことが出ておるんです。私は、今の商取引、例えば量販店さんが支払いのスパンを長くしているがゆえに仲卸さんが経営圧迫を受けている、それで卸さんにお金を払っていくという現状がある中、これは奨励金をなくしてしまったら機能しなくなってしまうんじゃないかという不安があるんですが、その辺は御考慮して述べておられることなんでしょうか、どうなんでしょうか。

○須賀田政府参考人 完納奨励金の制度、これまでも法律上の制度ということではなくて、運用で上限設定とか開設者の承認制にしていたわけでございます。

 これは、卸売業者の手数料の法定化という制度が一方にありましたので、それに伴いまして、仲卸さんと取引してその一部をバックするということでありましたので、運用上は、市場の開設者が承認制その他をしていたことがございました。

 今回、こういう取引関係、卸売の手数料、卸業者の手数料を約五カ年かけて弾力化するということでございますので、これに合わせまして、その上限設定、開設者による承認制、こういうものはなくしたいと考えておりますけれども、実態に即して、みずからの判断で開設者が業務規程に規定を設けることは可能とするということで措置したいというふうに考えております。

 いずれにしても、この完納奨励金の取り扱い、実態の問題でございますので、卸、仲卸あるいは売買参加者、これが構成をしております市場取引委員会の場で十分議論をしていただいて、適切に対応してもらいたいというふうに考えております。

○大谷分科員 ありがとうございます。

 今回の市場の制度の改正が混乱を招くのではなく、我々消費者にとってはもちろん安全で多種多様の食品が安く手に入る、またその中で役割を果たしておられます仲卸さん、卸売さん、そして産地とありますけれども、特に仲卸さんの現状を見ての制度改正議論が少なかったように思いますので、そこのところをしっかりと踏まえた上で、またこれからも行政を進めていただきたいし、議論をさせていただきたいというふうに思っております。  ありがとうございました。


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