第156回国会 衆議院 国土交通委員会 第21号 2003年05月16日


○大谷委員○河合委員長 大谷信盛君。

○大谷委員 大谷信盛でございます。
 引き続きまして、成田国際空港民営化法案について御質問をさせていただきたく思います。
 我が国の空港行政というものは、建設を中心とした時代から、今度は、つくったものをいかに上手に効率的に運営して いくか、その中で、利便性、また国際競争力をいかに高めていくかという移行期にあるというふうに認識をしております。
 しかしながら、国際拠点空港でいいますと、成田の滑走路がまだ二千五百メートルに達していない、また関西国際空港 の二本目の滑走路ができていないなど、財政的な問題、また地域の環境問題なども含めて少しおくれている、それをどう やって両立させていくのか、効率化と建設を両立させて速やかに、今回議題となっております民営化等を含めてさらなる 利便性の向上を図っていくべきなのかということが大きな視点、観点ではないかというふうに思っております。
 以上、私のこのような認識のもと、質問をさせていただきたく思います。
 まず最初に、去年からの私の提案でございます、関西におきます伊丹空港のあり方いかんについて先にちょっと見解を お聞きしてから、成田空港を含めて民営化の論議に入らせていただきたいと思いますが、局長、お願いできますでしょう か。

○洞政府参考人○洞政府参考人 お答え申し上げます。 関西圏におきましては、旺盛な航空需要に対応するため、これまでは、既成市街地内の空港でございます伊丹空港に 依存せざるを得ない状況が続いてまいりましたけれども、関空の二期工事や神戸空港の建設というものが、いよいよ目 に見える形で開港が迫ってまいりました。また、今後の航空需要の動向の見通しとか、それから、関西国際空港がなぜ 建設されるに至ったか、そういう歴史的な経緯等を踏まえますと、改めまして関西圏におきます三空港の役割分担を図っ て、伊丹空港の航空機騒音の影響等を軽減する条件が整いつつあるという認識をしてございます。
 こういう認識のもとに、昨年、大臣の御指示を受けまして、航空審議会の空港整備部会におきまして、伊丹空港のあり 方について御審議いただいたところでございます。 具体的には、伊丹空港は環境基準が達成されておらず、また近年、騒音影響も増大していることにかんがみまして、ジ ェット機のプロペラ機枠への振りかえであるとか、ジャンボ機の就航制限等の空港の騒音を軽減するための方策をとるべ きではないか。また、国際線の就航が関空に限定されるという方針であること等にもかんがみますと、降格につきまして も、今の一種空港ではなく、二種空港と位置づけることが適当ではないか。降格の見直し。また、伊丹空港は非常に利 便性が高いけれども、片一方で騒音影響が大きいので、これに係ります環境対策費についても、特別に航空会社や利 用者に負担を求めることも考えられるのじゃないかといった論点等につきまして、関係者等からのヒアリングを行い、御審 議いただいたところでございますが、賛成、反対、いろいろな御意見を伺いました。
 ということで、また時間も限られておりましたことから、その空港審議会の答申におきましても、伊丹空港につきまして は、「その利便性を生かしつつ、航空機騒音の影響の軽減に努めるとともに、併せて国際拠点空港としての関西国際空 港との適切な機能分担や連携の在り方を検討していくことが適切である」とされたところでございます。
 現在、地元におきまして、関西経済連合会の提唱に基づきまして、地元の経済界それから関係府県政令市をメンバー とする関西三空港懇談会が設けられておりまして、私もそのメンバーとして参加してございますけれども、ことしの二月に 第一回の会合が開かれまして、三空港のあり方についての議論が始まったところでございます。地元の関係者が主体 的にそういう問題意識を持って、中長期的な、ロングレンジで三空港のあり方を議論されるということは大変有意義なこと であると考えてございます。
 国土交通省といたしましても、本懇談会のいろいろな議論を踏まえまして、関空と伊丹空港の適切な機能分担や連携 のあり方、伊丹空港の騒音軽減方策等々につきまして、地元市や航空関係者との共通認識を深める努力を積み重ねな がら、その具体的な方策を検討してまいる所存でございます。

○大谷委員 わかりました。関西三空港懇談会では、局長も、オブザーバー参加か正式メンバーかわかりませんが、お 入りになられていることでございますので、ぜひともこの三空港のあり方、特に伊丹に関しましては、今、関空よりか大き くなって、年間一千八百万人の方が利用されていますので、利便性というものが経済に与える大きな影響がある、いい 影響があるということ、連携性、関連性というものを踏まえた上での御議論をぜひとも続けていただきたいという認識を、 利便性というものを必ず大事にしていただきたいということを改めて強調させていただいて、成田の民営化の方の議論に 移らせていただきます。
 私の夢は、きょうは成田空港の民営化の法案審議でございますが、行く行くは伊丹空港の民営化等の論議もこの委員 会でできるのかな、そうなることがいいのではないかなというふうに私は思っています。将来の効率性や利便性を向上し ていく上において、きっと国内空港にも、きょう議論するような民営化の考え方というものが適用されるのではないかとい うふうに思っています。
 まず最初、一般的な空港行政について大臣にお伺いしたいんですが、参議院の方に行かれているということでございま すので、同様の質問を後でさせていただくとして、まずもって局長にお聞きしたいのです。
 一県一空港というような言い方で、我が国の空港ネットワークを整備していこうということで始まった空港整備行政という もの、今、九十四、もしくは百一とかというような言い方もありますけれども、空港があって、それなりに一県一空港的なネ ットワークが完備したというふうに思われる。
 そんな中で、国際拠点空港、そして首都圏の拠点空港というものが若干満杯になって、整備し直さなければいけないと いう状況にあると思うんですけれども、どんな段階で一段落を迎え、また、これからさらにどの段階で一段落を迎えていく のか、空港整備の中でどんなふうに節目というものを見て戦略的に政策をお立てになられているのか。漠然とした答えで 結構でございますので、ちょっとイメージをお聞かせいただけますでしょうか。

○洞政府参考人 お答え申し上げます。
 空港整備に関しまして、どれくらい整備された時点で一段落と考えるのかという御質問でございます。
 大臣が再三力説されておりますとおり、近年、アジアにおきます大規模空港の整備が非常な急テンポで進む中で、我 が国におきましては、大都市圏における空港容量が不足している状況にございます。
 我が国が二十一世紀において国際社会に伍して生きていくため、国際競争力を強化し、さらなる発展を遂げていくとい うことのためには大都市圏拠点空港の整備が最重要の課題でございまして、成田空港の平行滑走路の二千五百メータ ー化あるいは羽田空港の再拡張、関西国際空港、中部国際空港の整備をできるだけ早期かつ着実に進めていく必要が あると考えております。
 そういうことで、今後の空港整備は、これらの大都市圏拠点空港の整備を最優先の課題として投資の重点化を図って いくこととしてございまして、平成十五年度予算におきましても、空港整備事業費全体の七割以上、七五%を大都市圏拠 点空港の整備に投入しているところでございます。
 一方におきまして、地方空港、一般空港につきましては、供用の空港数は全体で九十四を数えまして、空港まで一時 間でアクセスできる人口も約七五%、二時間圏内でカウントしますと約九七%という状況に達してございまして、空港の 配置的な側面からの整備は、全国的なレベルから見ると概成したというふうに考えているところでございます。
 そういうことで、今後の地方空港整備につきましては、平成十三年六月の「国土交通省における公共事業改革への取 組」において明らかにされておりますとおり、今後の地方空港の新設につきましては、現在継続中のものを除きまして、 離島を除いて原則として抑制していくという方針に従って、今後は、就航率の改善であるとか定時制の確保であるとか空 港のバリアフリー化であるとか、それから空港アクセスの改善、鉄道等の整備等、既存空港の質的な向上のための事業 に重点化していくということで取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

○大谷委員 今の答弁で大体イメージがわかりました。ネットワーク化というものが一段落をし、これからはやはり、空港 運営というか、ハードからソフトの方に政策も大きく重視をしていっているということだったというふうに思います。
 一つもう一回聞きたいのは、何に比べておくれているとか進んでいるかということで答えが変わってくるのかというふう に思いますが、例えばアジア近隣諸国ですと、四千メートル級の滑走路を二本備えたような国際拠点空港ができてい て、アジアの出入り口になっているような空港がたくさんございます。場所を言えば、韓国であったり香港であったりシン ガポールであったりするような空港です。これを見て、我が国の国際拠点空港づくりがおくれているというような指摘をさ れたりすることがあります。
 それは多分、できている、できていないで言えばおくれているのかもしれませんが、もしこれをおくれていると認識する ならば、何が問題で、何を解決していかなければいけないのか、競争力を高めるために何を解決していかなければいけ ないのかという認識をお持ちなのか、教えていただけますでしょうか。

○洞政府参考人 先生御指摘のとおり、世界各国の主要空港におきましては、特にアジアにつきましては複数滑走路 を有するというのが通例でございまして、先ほどの香港にしましても、上海の浦東国際空港というのが九九年の十月に開 港していますけれども、それからソウルの仁川国際空港等々、複数の四千メーター級の滑走路を持つ空港が次々に整備 されつつある状況にございます。
 また一方で、我が国におきましては、欧米に比べて空港整備が非常におくれておりまして、先ほどの大臣のお話にもご ざいますとおり、首都圏における国際空港について見ても、昨年の四月にやっと成田の暫定平行滑走路ができたというこ とでございまして、数年内にはこれも需給の逼迫が予想されるなど、非常に受け入れ能力として不十分であり、早急な整 備が急がれるところでございます。
 アジアの国際ハブ空港を目指すという意味での国際拠点空港の整備を図るという観点よりも、日本の経済社会発展の 基盤となる、ライフラインとなる空港、玄関口の間口が狭くてお客さんが入り切れないということでは、情報の発信にして も人の往来にしてもそこのところが制限されるわけでございまして、それがひいては日本の経済社会の発展に大きなブレ ーキをかけるということになるわけでございます。
 ヨーロッパのように、五百キロメーターの圏内に大空港がそれぞれの国にあって、それぞれのお客を奪い合って、そして ヨーロッパの玄関口として競い合うという観念は、このアジアにおいては余りにも距離が遠いですから、そういういわゆる 国際ハブ空港、アジア圏における玄関口としての覇権をねらうというようなことよりも、日本の経済社会をまず発展させて いく、そのブレーキになってはならないという観点からの国際空港の整備というのが非常に急がれるということであると認 識してございます。
 そして片一方で、こういう国際拠点空港の整備がなぜおくれてきたかということでございますけれども、これは言いわけ になるかもしれませんが、我が国の国土、環境の制約要因等から、空港を沖合に展開したり海上空港として整備するな ど、空港整備に非常に多額の資金あるいは非常に長期の時間がかかる等々から、航空需要に的確に対応するための大 都市圏拠点空港の整備におくれが生じてきたことによるものだと考えてございます。
 そういう認識に立って、おくれているところに今後重点投資を図って、日本の空港のウイークポイントである大都市圏拠 点空港の整備を早急に行う必要があると認識しているところでございます。

○大谷委員 確かにアジアの各国に比べたら、日本の土地の方が高いですし、人口密集も高いところに空港をつくって いかなければいけないということで、摩擦、負担というものが空港建設における中で非常に大きかったというふうに思いま す。
 一部の有識者の指摘によりますと、例えば空港整備特別会計というものはいわゆるプール制でございまして、内部補 助システムでもって空港のネットワーク化を図っていこうという考え方から生まれた制度で、代表質問の中でも御指摘をさ せていただきましたが、これは、一九五〇年代、六〇年代、それなりに意味のあったものである。そして、八〇年代半ば ぐらいから、特別会計のお金は、地方空港整備からいわゆる首都圏国際拠点空港整備に戦略的に投下をされて、今で は約三割が地方空港で、七割が首都圏国際拠点空港というところで整備費に使われているわけなんですけれども、一部 の指摘は、いや、それは遅過ぎたんだ、八〇年半ばでスイッチをしてきたけれども、それでももっと以前に、これからはハ ブとかいうようなアジアの玄関口になるためにはもっともっと資本の投下が必要だったのに、地方空港の整備にばかりお 金を使い過ぎてしまった、それは、プール制という内部補完システムがあるがゆえに、自動的にお金が配分されていった と。
 もっとひどい指摘になりますと、地方からの要請にこたえるだけで、戦略的にお金を配分するのではなくして、要請にこ たえるようなことだけを重視して配分して、地方空港が、乱造という言葉を使っている方がおられますけれども、されてい ったというような言い方がなされるんですが、その辺についてはどのようにお考えですか。整備がおくれた原因だと考える か、いや違う、それはそれなりに役割があったんだというか、その辺の見識を、これからの議論のために一度ここではっき りさせておきたいというふうに思っております。

○洞政府参考人
 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、航空というのは一空港だけで整備するわけではなくて、国内のネットワークをきちっと整備して維 持管理していく、これがなければ何の意味もないわけでございますので、片一方において、一般空港、地方空港を含め た全国的な国内ネットワークの整備を図っていくということも、これまでは重要な課題でございました。
 そして、先ほども申しましたように、大都市圏拠点空港の整備ということにつきましては、お金もかかりますけれども手 間も非常にかかるし、それから合意形成等にもいろいろ時間等々がかかっていく。非常に、言うはやすく行うはなかなか 難しいようなところがございまして、そういう意味で地方空港、一般空港のネットワークの方が先に進んでいって、相対的 に大都市圏拠点空港の整備の方がおくれていったという面は否めないと思います。
 しかしながら、今国内のネットワークは、先ほど申しましたように建設中の空港も含めましておおむね概成されてきたと いう段階におきましては、大都市圏拠点空港等の整備、ここは集中的に全力を投入して、一刻も早く立ちおくれをキャッチ アップするということが望まれるわけでございまして、そういう意味では、空港整備特別会計といいますか、そういった会 計の仕組みをフルに使って、こういう特別会計の仕組みがあったからこそ全体のネットワークの整備も進んできたという面 も逆に言えると思います。
 また、この空港整備特別会計の全体のプールの中で重点投資分野を明確に規定することによって、そこに集中的にお 金を配分して、そして立ちおくれを解消していくという面でも大いに効果があるというふうに私どもは考えてございます。

○大谷委員 その過去の、反省というべきなのか政策評価を踏まえた上で、大都市拠点空港の整備を経済発展の成長 の足かせにならないようにしていかなければいけない。そんなとき、ではこの空港整備特別会計、すなわちは空港整備 のための財源をどうするのかということがハードづくりの大きなネックになってくるというふうに思うんですが、私個人はこ のように考えています。
 空港整備特別会計だけでは不十分ではないか。やはり、しっかりと大きな玄関口をつくるためには、一般会計から予算 というものがもっともっと必要ではないか。しかしながら、それはある目的を達成するためであって、その目的を達成し終 わると、ある時期から、空港整備特別会計も含めてどんどん小さい会計規模にしていかなければいけないのではないか というふうに考えています。
 簡単に言うと、今の空港整備特別会計を小さくしていく。つまり、着陸料を安くしていく、航空機燃料税というものを少な くしていく、最終的にはなくしていくということを決めて、その方向に向かっていきつつ、しかしながら、一般財源で、目的、 すなわちは大都市拠点空港の整備をするために、戦略的にまず三年間、五年間というような形でこれだけ出してハードを 完成させてしまいましょうという考え方がなかったら、私は、総額も、今求められている額にしたら足りないんではないかと いう感覚を持っているんですが、その辺の感覚はいかがお持ちですか、局長は。

○洞政府参考人 お答え申し上げます。
 空港整備特別会計の財源というのは、おっしゃるとおり、着陸料等の利用者負担を中心に賄われてきたところでござい ますけれども、また一方で、一般財源の投入は平成十五年で一千五百三十六億円ということでございまして、空港整備 特別会計の歳入全体の約三分の一になってございます。また、公共事業費全体に占める空港整備の割合は、十五年度 で一・九一%ということで、過去最高ということでございます。
 おっしゃるとおり、空港整備特別会計の今後の見通しを考えますと、大都市圏拠点空港等の整備、また、その中でも羽 田の再拡張事業というもの等々は俎上にのってきましたし、歳出の規模というのはさらに拡大していくことが予想される わけでございまして、この財源対策をどういうふうに図っていくかというのは非常に重要な問題になってまいります。
 私どもといたしましては、現下の厳しい財政状況ではございますけれども、こういう空港整備事業の必要性等々を考え ますと、重点投資をできるだけ図っていき、不要不急のものはできるだけ抑えていくという一方で、財源としてはそれでも 非常に拡大することが予想されますので、一般財源等の拡充に今後とも努力しなければならないと考えているところでご ざいます。
 そういう意味で、先生の今の力強い御発言をお聞きいたしまして、何とぞ今後とも、強力な御指導、御支援のほどをお 願いしたいと思います。

○大谷委員 頑張ります。
 少し具体的な例を出すと、こういうことなんですね。
 関西国際空港がございます。一兆二千億円の有利子負債がございます。これを返していけるのかというと、いや、返し ていけますよ、必ず返していきますよと。しかしながら、数値的には非常に不安な部分が多くて、本当に返せるのかなと みんなが心配している、しかしながら整備はしなければいけないということで、あっちこっちで、財源、工面を工夫して、今 整備をしているような状況。
 それをしっかりと国会の場に持ってきて、ここは戦略的に必要なんだから資本を投下しようじゃないか、もしくは、いや、 しばらく我慢をしてもらおうじゃないか、そういうことを決めて、ゴーとなったらちゃんとどんと投資をする、重点投下をする、 ある時期まで待つんだったら待つというようなことをやらなかったら、先細り型の建設がずるずる続いてしまって、国際競 争力、すなわちはこの国の経済成長に足かせになってきてしまうんではないかという懸念があるので、ぜひとも何らかの 形で、大きな議論で大きく決断をして、大きく資本投下ができるような、そんな場面で議論をしていけるようにしていきたい というふうに思っています。
 大臣が戻ってきてからまた質問させていただくとして、次に、民営化について議論させていただきたいというふうに思い ます。
 成田の民営化、その前に、民営化全体の考え、代表質問でも質問させていただいて、国際競争力を確保するために、 経営の合理化や効率化、利用者の利便向上を図るために民営化をするんだという一般的な御回答をいただきました。
 その中ではっきりさせていきたいのは、利用者利便の向上というのは何を指しているのかということです。
 もう具体的に言いますけれども、当然ながら、後で、大臣が答弁の中で、着陸料を安くしていこうと努力することをお答 えとして答弁を終わりますというふうに言っていただいたんですけれども、局長、当然ながら、利便性の中には、着陸料の 低下、すなわちは利用者への利便、料金体系における低廉化ということが入っているんでしょうか。また、そのほかにも 大事な目標みたいなものがあったら、具体的に教えていただけますでしょうか。

○洞政府参考人 世界全体で見ますと、国際空港は、近年、さまざまな形態で民営化が進められてございます。もう先 生よく御存じのとおりの、イギリスを初めとしまして、ドイツ、イタリアといったヨーロッパ諸国あるいはオーストラリアとかア ジアの諸国でも、株式公開等によりまして民営化が一部で進められているところでございます。
 このポイントは、やはり何といっても競争でございます。民営化をすることによって民間的な経営手法を導入することによ って、コストの削減であるとか空港経営の一層の効率化、合理化というものが期待されているところでございまして、そう いったものを通じて、先ほど先生がおっしゃいました着陸料の負担の問題を含めた利用者負担の軽減とか、あるいは、競 争という意味で、航空会社やお客さんに来てもらうための、足を運んでもらう、飛んできてもらうためのサービスの向上と いったことを通じて、とにかくこの厳しい国際競争の中で打ちかっていくということが何よりも最大の目的であろうかと思い ます。また、国の財産を民営化することによって、あわせて国の財政に寄与するということも、副次的な案としてはござい ます。

○大谷委員 すなわちは、どんどん空港の効率が高まって、国際競争力も高まっていく中には低廉化も入っているという ことですし、もっと言うならば、これは、三つの国際拠点空港に手法を適用していこうということが決まっておりますけれど も、ここはやはり、どう聞いても、国内線にもこれは行く行くは活用できるなというふうに思っておるんですが、今回、どうし て三つの国際空港から始めていくということになったのか。
 すなわち、ネットワーク化でいいますと、国内は国内のネットワークがあって、国際拠点空港というのは国際線の中での 別のネットワークがありますから、三体分離をして民営化ができる状況にあるという理屈なんだというふうに思いますが、 これは、将来、国内の民営化も考えていますよということなのか、それとも、全く考えていないということはないということ なのか。
 代表質問のお答えでは、現段階では考えられる状況にないということでございましたが、効率化を高めていく、利便性 をよくしていくということが非常に証明される手法であり、多分成田空港の民営化が行われていったとしたら、そのことをも さらに実体となって証明してくれるものだというふうに私は思っておるんですが、局長自身、国土交通省としてはどんなふ うにお考えなのか。現段階では考えていないかな、もう少し突っ込んで、具体的に説明をしていただけますでしょうか。

○洞政府参考人 お答え申し上げます。
 成田と関空と中部の三つの国際拠点空港を民営化するということで取り組んでいるわけでございますけれども、この三 空港は、言うまでもなく、国際線を中心とした我が国の玄関口でございます。
 国際拠点空港というものにつきましては、空港ごとに経営主体を確立して、国際路線を中心として独立採算の経営を行 ってきたところでございまして、それぞれの空港がそれぞれ独立して、他の国の国際空港と競争していくということでござ います。
 そのために、それぞれ独立した独立採算の経営主体によって経営を行ってきたところでございますけれども、国が国際 拠点空港の整備について最終的には責任を持ち、適切に対応していくという前提のもとでアジア諸国において国際空港 の整備が進んでいること等も踏まえまして、国際競争力の確保の観点からこの民営化を図って、利用者負担の軽減や利 用者サービスの向上あるいは経営の透明性の向上等を推進するということのために民営化するということにしているとこ ろでございます。
 片一方で、じゃ、ほかの国内空港はどうだということでございますけれども、国内空港は国際拠点空港と異なりまして、 先ほど言いましたように、単体として機能するというよりも、全体の、全国の各空港が相互に結びついたネットワークを形 成することによって初めて有効に機能して、利用者の利便を確保できるというものでございます。
 そういう意味で見ますと、個々の空港について、確かに単体で見ると、もうかっている、もうかるといいますか採算がと れている空港もある一方で、とれていない空港も全体あるわけでございます。しかし、それはそれとして、とれていないか らといってその空港が不要だというわけではなくて、全体のネットワークの形成、維持向上といいますか、そういった観点 から、これは国が空整特会で一元的に管理、整備等を行っているところでございまして、また着陸料水準の設定等も、国 がいろいろ政策等を考えて決定しているところでございます。
 そういう意味で、国内と国際の空港の果たしている機能といいますか、それから、そういったものが直ちに民営化になじ むかどうか。国内空港について全く将来とも民営化になじまないということをここで断言するつもりは毛頭ございませんけ れども、現段階におきましては、全国的な国内のネットワークの維持向上を図るという観点からは、いましばらく全体とし て運営をして、必要な整備等を行っていく必要があるんではないかというふうに考えている次第でございます。

(続き)


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