第154回通常国会 衆-国土交通委員会-18号 2002年06月05日


○大谷委員 民主党の大谷信盛でございます。
 鉄道事業法等の一部を改正する法律案、私、三十分時間をいただいておりますが、貨物鉄道事業を中心にいたしまし て質問をさせていただきたいというふうに思います。
 午前の質疑の時間の中でも、この新物流大綱ということで、我が国の物流システムの目指すべき姿ということで大臣か らも御答弁いただきましたが、一つ教えていただきたいのは、繰り返しにはなるんですが、平成九年にできた旧の物流大 綱がございます。これから外部環境をかんがみてそれなりに修正されたものが新物流大綱だと思います。その旧のもの の評価、総括を踏まえて、どういうふうに変わったのか。また、それを含めて、二十一世紀の我が国の物流システムとい うものをどういうものにしようとしているのか。簡単にもう一回御説明いただけたらというふうに思います。大臣、お願いい たします。

○扇国務大臣 今大谷委員がおっしゃいましたように、物流が我が国にとっていかに大事かということは、私は一番大 谷議員が身をもって感じていらっしゃると思います。アメリカの大学を出てアメリカの会社に勤めて、世界を見る目というも のをお持ちですから、日本としておくれているところがいろいろと目について、私は、お目ざわりな点が多々あると思いま すし、また、それを早くなぜしないんだと。
 平成九年から平成十三年と、物流コストというものの施策大綱をしたのに、また新をつくって、今度は十三年度にまた出 した、これはどうなんだということをおっしゃいました。
 私は、今までの物流効果というものを考えたときに、私は、閣議でも発言しておりますけれども、今まで日本の物流のこ のコスト高というものの原因には、先ほどもちらっと申しましたけれども、例えば一つ港を申しましても、船が入港して、積 んできた船から荷物をおろすのに、アメリカはせいぜい一日か二日、英国は二日から三日、これも遅いんですけれども、ド イツは二日、フランスは二日から四日、オランダが二日から三日、シンガポールは一日で済むというようなことになってお りますのに、日本は三日かかっているわけですね。
 ですから、二十一世紀に入ってこれをいかに変えていくかということで今回の十三年の新物流大綱ということに発展して きた。そして、何よりも、二十一世紀になって、環境という新たな課題を地球規模で考えなきゃいけない。そういう新しいも のが次々に出てきて、この物流をどうモーダルシフトに持っていくか、達成させるかということへの政策転換というものも、 転換というよりも加味すると言った方がいいかもしれません。
 ですから、九年よりも十三年度、世の流れ、また、地球規模での話になって、私は、これを変えていかなきゃいけないと いうことで今回の現実的な改革になってきたと思っておりますので、冒頭から余り長く言ってもあれでございますけれど も、CO2の問題、大気汚染の問題、そして、昨年七月にこの新総合物流施策大綱というものを閣議決定いたしまして、そ して、国民的に競争力のある水準まで日本の物流を持っていこう、こういう姿勢の中で今回の議題を提供していることで ございます。

○大谷委員 今大臣がおっしゃったのは港。この国は貿易立国ですから、輸出入、輸入の場合は製品よりかは原材料 が多いんですけれども、三日もかかってしまう。国際競争力がない。この競争力については後で質問させてもらおうと思う んですが。平成九年にそれを大綱としてつくった。しかしながら、この国はずっと貿易立国でありまして、港から入ってくる 原材料というものが非常に貴重な資源ということになっている。何で平成九年だったのか。もっと早くにどうしてできなかっ たのか。平成九年というのは五年前です。十年前にどうしてできなかったのか。二十年前にどうしてできなかったのでしょ うか。

○扇国務大臣 なぜできなかったかという理由の一つに、私は、残念ながら、日本の省庁の縦割りを挙げざるを得ませ ん。
 私が今回強引にというか、かなり私は無謀なことをしたと思っておりますけれども、港湾一つとってみても六省庁が絡ん でおります。そして、物流の手続の迅速化あるいは規制というものを緩和しようということで、例えば、国土交通省では、 港を一部電子化しまして、船が入って荷物が着くよというのをインターネットでするのを無料でしておりました。
 けれども、ちょっと言わせていただきますと、財務省、これはNACCSというので、これは有料で、取っているんですね。
これは世界じゅう無料なんですよ。それから厚生労働省、これもNACCS使用料を取っております。農林水産省、これも 有料で、NACCSの使用料を取っています。経済産業省、これはさすがインターネット無料でございます。そして法務省、 これはございません。そういうことで、財務省、厚生労働省、農林水産省はこのNACCSすら有料でしていたんですね。
 それで、私が業者に一年間でどれくらいこのNACCSの使用料を払っているんですかと言ったら、大きいところで、私が 聞いたところで、年間一億払っていると言うんですね、NACCSの使用料。それでは世界と競争できないんです。しかも、 日にちがかかって。
 そんなばかなことないというので、今回、私は改めて、本当に私無謀だと思ったんですけれども、財務大臣が御理解く ださいまして、閣僚で全部これをオーケーして、全部無料にすることができた。これは、各省庁が改革していこう、規制緩 和をしようということのあらわれ、私の今回のNACCSの無料ということもその一つの現象でございますので、やはり二十 一世紀型に転換していかなきゃいけないという例を今挙げさせていただきました。
 縦割りだったことが、私は迅速化できなかった大きな理由であると思っています。

○大谷委員 この国の統治システム全体にかかわる話であるかというふうに思います。
 確かに私も、大臣のおっしゃるとおり、このシステムの問題上、なかなか改革というものが、この場合は規制緩和という ことですが、進まなかったんだなというふうに思います。
 それにつけ加えまして、ITという情報の技術が登場してきたことによって、もっと円滑にできるようになってきた。そこに 乗りおくれないようにまたしていかなければいけない。そのためには、総理なのか国土交通大臣のリーダーシップなのか はわかりませんが、内閣の中にしっかりとした展望を持った構想、そして、そのリーダーシップを発揮できる人材が必要な んだなというのをつくづく感じます。
 大臣のお話を聞いておりますと、国際競争力という言葉がよく出てくるんですが、物流システム、この場合、確かに港の 使用の仕方が容易であるということは国際競争力の一つだと思うんですが、そのほか、例えば貨物、トラック等々含めま して、競争力が高まるということはどういう状態のことをおっしゃっているのか、教えていただけますでしょうか。

○扇国務大臣 これは、先ほど申しましたように、私は、残念ながら、日本の今までは縦割りであったと言わざるを得な いというのが私の実感でございます。
 なぜなれば、私どもは、空港、港湾、高速道路あるいは都市、これに対して、例えば空港に荷物が着いたり港に荷物が 着いたりして、港に荷物が着いたらインターチェンジまで十分以内、そして空港からも十分以内、都市へは一時間以内、 そういう国際的に物流の所要時間、これを見てみましても、アメリカは、インターチェンジ等々へ十分以内というのは、空 港からは九八%達成できている。港湾に関しては九三%達成できている。また、ヨーロッパに関しましては、空港からは 七二%が十分以内に乗ることができる。また、港湾からは九三%が十分以内に達成できる。
 果たして日本はどうか。日本は、空港から高速道路に入ったりしますのに十分以内というのは、四六%しか達成できて いません。また、港湾に関しては、三三%しか達成できておりません。そういうことで物流コストが高くなる。それだけ長く かかると運賃が高いわけですから。そういう意味で、国際競争力、世界に比して、物流というものの効率が上がっていな い。
 それは、今まで、港は運輸省、道路は建設省、空港は運輸省、そういうふうに縦割り行政で、港と道路と空港と駅と都 市との結節が縦割りだったのではないかな。だから、総合的なグランドデザインを日本全土でつくっていないから、その部 分その部分で近視眼的に見ていたのでは、私はこれはよくならない、木を見て森を見ずというと同じように。ですから、今 回国土交通省で、一昨日でございますけれども、超長期ということで、国土づくり百年デザインというものを立ち上げまし た。
 そのように、日本全体のグランドデザインというものがあって初めて効率が上がり、そしてむだをなくして、物流を世界的 な水準に近づけることができると私は思っています。

○大谷委員 ありがとうございました。
 大臣の分析によると、要は、空港また港へのアクセスというものが、諸外国の物流システムに比べたら日本の場合は 長い、時間がかかるということで競争力が低いんだというふうに指摘されたのだというふうに思います。そのためには、グ ランドデザインというものが必要だと。
 ただ、私、そこまでは賛成なんですが、それにもう一つつけ加えさせていただくならば、物流システムの競争力が高か ったら産業が興るとか、もしくは人、物、お金が入ってくるとかというものではない。物流システムの効率や競争力というも のは、その国、またその地域、これはアジアというほどの大きさの地域の中で、その国、日本が持っている役割にかんが みて、この物流システムは非常に競争力がある、もしくは効率がいいということになるんだというふうに思うんです。
 グランドデザインをこれからつくっていく。それは、与党野党関係なし、政府国会関係なしにいろいろと提言させていただ いてつくっていくわけですが、ぜひとも物流システム固有、一個のものですばらしいんだというのではなく、そこには産業 が、またそこには消費者がこの物流システムを通して市民生活を営んでいる、そういう大きな意味でのグランドデザインを していかなければいけないということを指摘させていただきたいというふうに思います。
 石川鉄道局長に、中身の話をちょっと教えていただきたいんですが、今大臣がおっしゃいました新物流大綱の目指すべ き二十一世紀の物流システムの中で、貨物鉄道の位置づけはどこにあって、どんな役割を果たしていこうとしているの か。まずは総論からいただきたい、こう思います。

○石川政府参考人 鉄道貨物は、一つが地球温暖化等の環境問題、あるいは都市部における道路混雑などのいわゆ る物流を取り巻く制約要件、こういうものを克服するという意味で、CO2の排出量が少ないでありますとか、そういう意味 で環境面にすぐれている、あるいはエネルギー効率もいい、そういう意味での大量輸送機関である鉄道貨物輸送というも のの役割は重要だと思っております。
 あわせて、現在の鉄道貨物輸送の分担率は、先ほど大臣からも御答弁がございましたけれども、トンキロベースで約 四%と低いものでございますけれども、鉄道貨物輸送というのは、大量性、定時性あるいは価格の低廉性というふうな特 性がございます。こういう特性を生かすような長距離の輸送分野ということを中心に、鉄道貨物の役割というものはできる だけ大きなものにしたいと考えております。

○大谷委員 長距離輸送には、本当に一番効率的なのは、僕も貨物鉄道だというふうに思います。
 多分、午前の審議にも出ておりましたが、モーダルシフト率ということが、ある意味の数値目標で新大綱の中に挙げら れている、これを高めていくことが確かに一つの座標軸にはなるとは思うんですが、今回のこの法案の中身を見ますと、 要は、規制緩和をして競争をして、その競争が生む結果、効率が高まるというふうになっておりますが、これはモーダル シフト率を上げるのにどんな役割があるのかということをお教えいただけますか。

○丸山政府参考人 先生御指摘のように、この法律だけでモーダルシフト化率が上がるということではなくて、この法律 とその他の施策が相まってモーダルシフト化率を高めていきたいというふうに考えております。
 まず、私どもは三つほど施策が考えられるのかというふうに考えております。
 一つは、今御審議いただいております、規制の見直しをすることによって鉄道、海運等を利用いたします多様な一貫輸 送サービスを提供することが可能となるような制度的な枠組みをつくる。それによって、先ほども出ておりましたけれども、 企業家が新たに参入してくる、あるいはITを使って新しい輸送サービスを開発するというようなことを期待しておるわけで ございます。
 それから二つ目は、ハードの問題でございますけれども、大臣からも御説明がございましたように、拠点的な港湾を整 備するとか、拠点的な港湾とインターチェンジなどの接続をよくするとか、それからモーダルシフト船の建造支援、それか ら貨物の拠点駅を整備する、そういうためのハードを整備していくことが二点目ということでございます。
 それから、これは今年度予算で既に認められておりますけれども、私ども、荷主、物流事業者に対しまして、環境負荷 低減、すなわちモーダルシフトを行うための実証実験について補助金を交付するという制度を立ち上げております。既に 五月から実験についての公募を行っておりますが、いろいろな事業者の方から、こういうふうにすればモーダルシフトが進 むというようなアイデアをいただいておりますけれども、それに基づきまして、これらの三つの施策を総合的に組み合わせ ることによって、モーダルシフトを推進していきたいというふうに考えております。

○大谷委員
 今おっしゃった補助金のところをもうちょっと詳しく教えていただけますか。どれぐらいの額で、どんな内容を 目指しているのか。

○丸山政府参考人 昨年来認められておりますように、旅客の方のTDM実験、いわゆる二酸化炭素を減らすための施 策と合わせまして、七億七千万円の予算をいただいております。
 それで、貨物の方を始めましたのはことしの予算からでございますけれども、これだけの補助金をつければ、これだけ 二酸化炭素が減りますとか、これだけモーダルシフトが進みますというものに対しまして補助金を与えるというスキーム で、今準備を進めておるところでございます。

○大谷委員 額は少ないですけれども、一歩としては、方向性としてはぜひ進めていただきたいというふうに思います。
 ただ、今統括官がおっしゃったのは、どちらかというと、この補助金以外はインフラ整備的なものの施策が多いんですよ ね。そのインフラ整備の中の一つに、例えば貨物列車、これは今二十四両編成が最もポピュラーなものでございますが、 電力を高めて、また、すれ違うときに貨物列車が待っているところの線路を長くして、二十六両ぐらいにできるように今努 力をしているということも聞いております。この場合、電力補助、それから線路の改修にも国が三〇%の補助を出しておる んですが、これはいつから始まって、年間どれぐらい使っておりますか。

○石川政府参考人
 いわゆる鉄道貨物の輸送力増強でございますけれども、古くは東海道線についてそのような工事 をやりました。最近では、十四年度から山陽線につきまして、先生おっしゃったような待避線の延長でありますとか変電 所の強化でありますとか、そういうことを行っております。

○大谷委員 値段が今わからないんだったら、後でまた金額は教えていただけたらというふうに思うんですが、ことし、ま た来年もこれはやはり続けていく予定でございますか。
 もしくは、もう一つ、この七億円よりか多いんですか、少ないんですか。補助金の方の七億七千万よりか多いんですか、 少ないんですか。

○石川政府参考人 山陽線の鉄道貨物輸送力増強工事でございますが、平成十四年度から始めまして、平成十八年 度までかけて行う予定でございまして、この事業費総額は四十四億円でございます。

○大谷委員 四十四億円ですか。
 車両を二両ふやすとトラック何台分になるか御存じですか。時間がもったいないので僕が言います。車両が二両ふえま すと、トラック六十台分の荷物を運べることになります。いわば、二両ふやせば町中からトラックが六十台減るという計算 なんです。これでどれぐらいシミュレーションをされているのかわかりませんが、四十四億を使ってどれぐらい、トン数と か、トラック台数で言っても構いませんが、減るというふうにお考えですか。

○石川政府参考人 この事業の効果でございますが、先生お話があったように、トラックに換算いたしますと、十トントラ ック換算で二万五千台分の輸送力の増強になります。

○大谷委員 それは、二万五千台というのはいつの期間を言うんですか。一年間でということですか。

○石川政府参考人 年間でございます。

○大谷委員 ほかに比較する数字がないので、今、委員のメンバーは、聞いていて、二万五千台は多いのか少ないの か、多分判断に苦しんでいるところだというふうに思うんです。
 私が言いたいことは、さっきの補助、これはいわゆるインセンティブ、鉄道貨物に荷物を預けようという動機づけをするた めの政策ですよね、これが七億円。こっちのは四十四億円ですが、整備、インフラですよね。JR貨物さんが仕事がしやす くなる、もしくはパイが大きくなったからいっぱい乗るんじゃないかというインフラ整備の部分のお金の方が多い。
 僕は二十一世紀の物流システムの、さっき大臣がおっしゃった流れの中では、荷主となる企業さんが、ちょっとは時間 がかかるけれども鉄道の方で運ぼうかという気になるような施策にもっともっとお金を使った方がいいと思うんですが、局 長はどういうふうにお考えですか。

○石川政府参考人 モーダルシフトといいますか、鉄道に貨物をどうやって持ってくるかということについては、おっしゃ るように、鉄道のサービスをいかによくするかということが当然大事なことでございまして、そういう中では、鉄道の施設面 でのサービスの改善と、それからソフト面の、例えば運賃でありますとか荷主との交渉の問題でありますとか、そういうと ころについて常日ごろから、情報交換をする、あるいは意思疎通をよくする、いわゆる営業活動をよくするということも含め まして、ソフト、ハード両面からの鉄道貨物の使いやすさということを少しでも進めていくことが一つ大事だと思っておりま す。

○大谷委員
 両方大事だということをおっしゃったと思います。要はバランスということになります。
 片一方が七億円で、片一方が四十四億円。これはそう簡単に金額を比べられるものではございません。始まったばか りで、多分パイロットだから七億円なのかもしれませんが、ここの予算が今後どんどんふえていって、荷主となる企業さん が鉄道貨物に物を運んでもらおうというような気になるような方向性でまだまだ進んでいくんでしょうか。これからどんどん 進んでいくんでしょうか。その辺の心意気というようなものを聞かせていただけますか。

○丸山政府参考人 七億七千万円という金が十分かどうか、これにつきましては、貨物だけではなくて旅客も含めて七 億七千万円でございますので、貨物だけに使えるものはすごく少ないということになるわけでございますけれども、始めた のがことしでございまして、私ども、今、いろいろなアイデアを民間の方からいただいております。随分、我々が想像もしな いようなアイデアをいろいろいただいております。それを見た上で、将来的にはその呼び水がさらに大きな流れとなってい くような施策を考えていきたいなというふうに考えております。

○大谷委員 この新物流大綱は、経済産業省とも連携して提出されているものでございますので、産業の高度化という 観点も踏まえて、ぜひ深く検討をしていただきたいというふうに期待をいたします。
 ちょっと話が法案の効用についてもう一回戻るんですけれども、規制緩和をする、それは競争が生まれる、その競争が 効率を高める。この場合、見てみたらわかりますように、参入規制という経済的規制を取っ払うことになるんですが、鉄道 貨物に新規参入してくる企業等々、何かお考えがあるのでしょうか。

○石川政府参考人 鉄道貨物事業に新規参入があるかという御質問だと思いますけれども、基本的に、鉄道貨物の参 入の仕方というのは、新たな参入者が線路をみずからつくって、全体のシステムを構築して新たに参入するということは なかなか考えにくいことだろうと思います。ただ、現在の旅客会社が持っているレールを使用して、新たなサービスという ことで新規参入があるかどうかということについては、可能性としては当然あり得ると思いますが、現実にあるかというこ とになりますと、それはもう少し様子を見なければいけないということになると思います。

○大谷委員 具体的にどんなところが入ってくるんですか。具体的にどんなところが入ってくるようなイメージをお持ちな んですか。僕には新規参入があるとは全く思えないんですが。

○石川政府参考人 これは、こういう制度を新たにつくることによって民間がこういうことに対してどう反応してくるかとい うことでありまして、私どもが今具体的にこういう会社があるとかないとかという話ではないと思います。

○大谷委員 御存じのとおり、今この国の荷物を運んでいる鉄道の割合というのは四%なんですよ。この十年間、大体四%ぐらいでずっと推移をしていて、新しい需要というものはないわけですよ。これは、コンテナでごんと入れますから、多様性も何もないわけですよ。ただとにかく箱の中に雑貨を入れる。石炭とか石灰とかという原材料を運ぶということなんですけれども、これはどう考えても多様性に対応できるようなあれじゃない、運ぶ質が。運ぶものが雑貨とか石灰とか、大体定まってしまいますので、どう考えても需要は伸びない、すなわち、どう考えても新規参入がないというふうに僕は判断をしているのです。
 何が言いたいかというと、今、この国の物流システム、ネットワークを維持していくということが非常に大切になってくる。
そうなると、この中での担い役がJR貨物さんという会社になるわけなんです。このJR貨物さんが黒字になったわけです けれども、リストラ等々のスリム化によっての黒字で、なかなか外部環境が変わってこない中、会社としての自立策も持 っているでしょうけれども、政府としての自立策もあるというふうに思うんです。ネットワークを維持していくためにJR貨物が必要だ、そのためにJR貨物が黒字になっいく、そんな自立策、支援策というものを政府はどんなふうに考えているの か、ちょっと教えていただけますか。

○石川政府参考人 御指摘のように、JR貨物、非常に厳しい経営が今まで続いたわけでございます。それで、平成十二年まで八期連続の赤字が続きまして、十三年度においてようやく経常黒字が出たという状態であります。
 それで、こういうものについてJR貨物自体がまずどうするかということが、もちろん基本でございます。したがいまして、御案内のとおり、JR貨物は今までさまざまな計画を立ててまいりましたし、これからニューチャレンジ21というもので計画を立てて新たに進んでいこうということでございまして、国鉄の民営・分割ということの流れの中でいえば、JR貨物も民間的手法を導入して効率的な経営を実施するというのが建前でございますので、私どもとしては、このJR貨物のそういう努 力についてさまざまな面でサポートをしていきたいと考えております。

○大谷委員 その自立支援策の中には、ぜひとも、モーダルシフト率が上がるということも含めてきっと政策を立てていくというふうに思うんですけれども、最後に二つ。
 まず一個。これはモーダルシフト率。新物流大綱によると、あと十年で今の四〇%のモーダルシフト率を五〇%にする、 多分午前でも出ていると思うんですけれども、これは本当に実現可能ですか。

○丸山政府参考人 先ほど申し上げましたような三つの施策を組み合わせることによって実現可能だというふうに私ど もは考えております。

○大谷委員 十年後に丸山さんがおられるのかおられないのか、どこにおられるかはわかりませんが、今の言葉、しか と受けとめました。私、あと十年はしっかりと衆議院議員として頑張ろうというふうに思っておりますので、必ずやこの委員 会にもう一度来ていただいてと、そんな気持ちで今受けとめさせていただきました。
 最後に、私の言いたいことを一方的に言って、もう終わらせていただきます。
 この新物流大綱、確かによくできているし、これは目指すべき物流システムの大部分を描いているというふうに思いま す。しかしながら、産業との兼ね合いで物流システムの効率が出てくるということですから、必ずしもコストが安いだけじゃ ない、ネットワークが維持されているだけじゃないというふうに思うんです。
 もっと簡単に言えば、今空トラックがたくさん走っています。十トンもあれば二トンのトラックもこの世の中には走っておりますが、それは常に荷物を満タンにしているかというと、必ずしもそうではありません。やはり、空気を運んでいるトラックがとても多いです。これはもう釈迦に説法だというふうに思いますが、こういうトラックがなるべく荷物をたくさんで運んでいくというような、非常にわかりやすいような目標値みたいなものも挙げていただいて進めていただきたいなというふうに思います。私、物流の運ぶトン数が減れば、それはそれで経済効率が、もっと大きなものでいうと、高まっているんではない かなというような考えも持っています。
 ぜひとも、この委員会を通じて大切なこの国の経済再生のインフラ、物流システムでございますので、議論を続けさせ ていただきたいというふうに思います。
 以上でございます。ありがとうございました。


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