|
第151回国会 衆議院 国土交通委員会 第14号 2001年05月25日
○赤松委員長 大谷信盛君。
○大谷委員 民主党の大谷信盛でございます。謹んで御質問をさせていただきたく思います。
民営化をしていくわけですけれども、国鉄、そして今JRという会社が全く普通の利益を追求する会社になっていくわけですね。そうなっていきますと、今は少子高齢化、ただでさえこれから人口が減少していく。職住近接。例えば私の地域ですと、大阪なんですが、大阪北部から大阪市内に仕事に行く人、電車に乗る人がどんどん減ってきているわけですね。そんな苦しい中、飛行機や、また道路網の発達というような中で、経営自体がこれからますます知恵の要る大変な時代になっていく。
そんな中での完全民営化、自由化というふうになるのですが、そんな中で、国の税金を投入してつくった鉄道網だから、それなりにほかの私鉄とはまた違った観点で国はおつき合いをしていく、そのためのパイプが指針だというふうになっておるのですが、指針をどんな形で議論していくのかということについて、少し掘り下げて質問をさせていただきたく思います。
まず最初に、バリアフリーなんですけれども、これから少子高齢化の中、今の内閣、政府の方針の中にもバリアフリーを進めていく。先ほどの扇大臣の答弁の中にもバリアフリーをしていくという言葉が出てまいりましたが、これは経営が苦しくなっていく中、利益を追い求める企業体として、なかなか自分でお金を出して、バリアフリーをみずから達成していくということにはならないというふうに思うんです。
もちろん、経営の中に安全ということも考えられますが、民営化していく新しいJRにどんなふうにしてバリアフリーを進めるモチベーションを与えていくのか、その辺の方針というか、考えあっての民営化なのか、ぜひとも大臣に心意気をお伺いしたいというふうに思います。
○扇国務大臣 大谷先生も、日ごろから大阪に出るもので、JRを御利用になっているということでの御感想もありました。
先ほども私お答えしておりましたように、国鉄改革以来十四年間のJRの安全性というもの、本当に、経営の体質改善をしながら、あらゆるところで設備投資も着実に進めてまいって、なおかつその額も毎年、先ほども申しましたように五千億から六千億という実績を上げてきた。
また、バリアフリー化のための投資につきましても、私は、いわゆるバリアフリー法に基づいて着実に進めていると思っておりますし、私たちもぜひそれは進めて、しかも、今までは上りだけしかなかったところも今度は下りもつけてください、足の悪い方には下りの方がもっと響くんですよということで、下りをつくることも皆さんに努力していただきたいと言って、全国の駅の乗客の人数、制限しておりますけれども、何人以上のところは必ずすぐやりなさい、乗降客の利用度によって私たちは補助をしながら推進しているというのが現状でございます。
○大谷委員 進めているという答弁でございましたが、大臣が、せっかく国土交通省という新しい省庁になったのだからという言葉で、いつも答弁のまくらにされて言っておられますが、では、その国土交通省は、どれぐらいのスピードで、どれぐらいの地域をこれからバリアフリー化していくという気持ちが民営化されたJRのバリアフリーにあるのか、その辺の部分もぜひともお教えいただけたらと思います。
○安富政府参考人 先ほど大臣からもお話がございましたように、バリアフリー法に基づきまして、現在、我々としては積極的なバリアフリー化対策というのを講じておるところでございます。
現に、鉄道駅の関係につきましても、先ほど言いましたバリアフリー化のための補助制度がございまして、これは実質、国と地方が三分の一ずつ、事業者負担は三分の一ということになっておりますけれども、平成十三年度の予算でも約八十億ほど確保しております。これをベースにいたしまして、今後、バリアフリー化法に基づきまして各市町村単位でいろいろな基本構想をつくっていただきまして、その基本構想の中で駅のバリアフリー化も当然その中に入れていただくというような形で進めていくということを考えております。
特に、二〇一〇年ぐらいまでに、五千人以上の駅については、少なくともバリアフリー化が図られるように整備していこうというような目標を掲げて現在鋭意進めておるところでございますし、JRが完全民営化したからといってこれがとまるということではなくて、より地域に密着して、かつ地域と共生してやっていくというためには、やはりJRも、このバリアフリー化について、地方公共団体と協力して推進していく必要があるというふうに考えております。
○大谷委員 ぜひとも頑張っていただきたいというふうに思いますし、私も委員会の委員としてぜひともこれはずっと言い続けていきたいというふうに思います。
今のJRの、これは僕の皮膚感覚で言うんですけれども、経営者の方々というのは国鉄時代に入られて御出世された方々です。僕の世代、三十代後半ぐらいの方も国鉄時代に入社されてきた。これだけ、東や、西や、北海道やと、会社は分割されたけれども、きっと同期の方もおられるし、何らかの連携を保とうという意識の強い方々だ。この方が経営者になっている。そしてその次には、全くJR東海にも東にも西にも同期も何にもいない、おれはJR東海に入ったんだ、おれはJR西に入ったんだという人たちが経営者になっていくわけですね。
そんな中、連携とかが薄れてくることもありますし、それなりの指導というか、バリアフリーだけでなく、地域の中小企業への影響を初めとして、ローカル線の廃止等々の話についても、指針というものを使いながら連携をとってやっていくというふうにこの法律の中ではなっていると理解をしておるんですが、その指針自体が本当にきくんだろうかなという気持ちがとても強いです。
ある意味で、高度成長のときに、この国が乏しい資源というものを効率よく投下していくために、政府そして企業、産業界、そして我々国民も含めて一緒になって高度成長というものをつくってきた。そのころはそれなりの政府のガイドライン、いわゆるリーダーシップというものは意味があったと思うんです。今これだけ経済が多様化していく中、そしてこれが民営化になっていく中、その指針というものが本当にどれぐらい効果があるのかなというふうに思っているんです。
そんな中、これは勧告、命令ができるというふうになっているんですが、いつ、どんなときに、どんな尺度で命令をしていくのか。具体的な議論の場というのはこれからだというふうに聞いておるんですが、ちょっとその辺のところを具体的にひとつ。バリアフリーはもういいですから、ローカル線の廃止、それからもう一つは、例えば、駅前再開発をやろうとこの新しい民間会社が考える、その場合、地域の中小企業への影響、地域のスーパーマーケットへの影響等々考えてやるときに、これはいつ指針を出していくんですか。再開発の構想があるというようなことが先にわかるのかわからないのか、なおわかったときにガイドラインを出すのか。聞かなかったら、だめだよと、勧告、命令するんだよと、どこに尺度を置いてやるのか。ぜひとも中小企業への配慮という部分からまず教えていただきたいというふうに思います。
○安富政府参考人 今先生の方から御指摘ありましたように、指針の中身は主なものが三項目ございます。
一つは、各会社間の連携協力を維持するということでございまして、まさに、これは国鉄改革当時の人がいなくなったら心配だというようなお話もございましたけれども、やはり、会社として、全国ネットワークを生かしながら、かつ各地域でJRが営業を続けていくためには、お互いの協力関係が必要でございますので、ここについては当然、我々としても十分確保されるように見ていきたいというふうに考えております。
それから、路線維持の方策あるいは中小企業の関係の配慮事項につきましても指針で設けることにしておりますが、これは、具体的にどういう段階で例えばどういう勧告、命令を出すかというのは、非常に難しゅうございます。
具体的な問題が生じた場合に、我々としてその事案、その問題、紛争なりあるかと思いますが、そういうものが果たしてこの国鉄改革の趣旨からいってどういうことになるのか。これは、地元の方の問題もあるし、あるいは中小企業の方の意見もありますでしょうし、そういうことを我々自身も聞きながら、かつJRの言い分も聞きながら、その段階で判断していくしかないんじゃないか。一律に、こういう形の場合には勧告を出します、あるいはこういう場合には命令を出しますというのは、今の段階ではなかなか決められない。
したがいまして、我々としては、いろいろな方の意見を聞きながら、その都度適切に判断して、ぜひこの指針制度がうまく運用されるように考えていきたいというふうに考えております。
○大谷委員 僕もそう来るだろうと思いましたし、全くそのとおりでございまして、これは指針でも、JR三社にとってありがたい指針もあったら、してほしくない指針もきっとあるというふうに思うんです。三社が何らかの共同をやらなきゃいけない、どこがいっぱい出すのか、どこが少な目に出すのか、不公平が生じるようなときは、ある意味ジャッジとして指針を出していただきたいということもあるでしょうし、うちが金を使わされるというときには指針なんて出してほしくないな、これはまさに個別によって、指針を出すときも立場も全然違うと思うんです。
ここではっきりさせたいのは、利潤を追求する組織になっていきますから、安全はもちろんのこと、それでもってそのベースというものは、我々の税金で明治の初めに新橋から横浜まで通した鉄道から始まって、今全国につくった鉄道網でございますから、ぜひとも、国民のためを考えて利益を追求する形で役所としてはしっかりと指針というものをつくっていくんだということを肝に銘じていただきたいなというふうに思います。
ちょっともう一つ具体的に、ローカル線の話なんですけれども、一年前に勧告をして、それでもって運輸審議会で内容を検討していって廃止するかどうか決めていくという話ですが、この中では、国土交通省それから地方自治体、そして会社、これだけで物事を決めていくということなんですが、これは、公聴会を開いたり、どうしますかというようなことをやるのは、再三委員の皆さんが質問されて、お答えを聞いていたんですけれども、ある意味、公共事業でもそうですが、パブリックインボルブメントというのが余りにもなさ過ぎるんじゃないのかなというふうに思うんです。その辺の観点についてはどんなふうに考えているんでしょうか。
○安富政府参考人 鉄道路線の廃止に際しての具体的な、事業者あるいは地方自治体、住民の方々の意見を述べる機会、そういうものについてどうなるかということでございます。
先生が御指摘になりましたように、鉄道事業法で、一年前に届け出、事前届け出をするということになっております。こういう事前届け出をした場合に、我々としては、廃止を行った場合における公衆の利便の確保に関してということで、関係地方公共団体、それから利用者等の意見を聴取することとしております。
さらに、運用上は、鉄道事業者が廃止の意思をある程度表明した、届け出を実際にするかどうかとは関係なく、そういう意思が表明された場合には、沿線自治体から申し出があった場合には、地元において地元協議会、これは国土交通省も入り、自治体も入り、地方の支分部局も入れ、それから事業者も入りまして、この地元協議会によって、どういう事情があるのか、いろいろな説明を聞き、かつ、さらに廃止する場合あるいは廃止しない場合のいろいろな条件整備、さらには代替的な交通手段がどう確保できるのかといったようなことについて調整を行うことになっております。そういう段階で、ぜひ我々としては、地元協議会等を通じながら、具体的に地元自治体さらには住民の声というものを反映させていきたいというふうに考えております。
○大谷委員 その調整をする力なんですが、これは一年前に廃止をしますということで出してきますね。それで、いや、そんなことはやめてくれというような話が自治体からも出てきたり、議論していきますよね。そのときに出てくる結果として、いや、もうしようがないからやろうというガス抜きの会だけで終わってしまうのか、それとも、いや、三年は我慢してやってみようとか、五年は我慢してやってみようとか、もしくは、三年やった後すぐに例えばバスにかえるんだとか、そういう、出てくる調整の結果というのはどれぐらいまでいけるんですか。大きく変えることができるんですか。延ばすことができるんですか。
○安富政府参考人 現在の鉄道事業法の規定では、事前届け出をすると一年で廃止ということになります。しかしながら、先ほど私が言いましたのは、届け出の有無にかかわらず、その前に廃止の意思あるいは廃止したいという意向があった場合には、地元協議会を開催していろいろ調整を図るという道がまだ残されているという意味でございます。
その中で、具体的に、例えば二、三年様子を見てみよう、先ほど大臣からもお話がありましたように、可部線なんかは、一年間試験的にもう一回まだ運行状態を見てみようというようなことをやっておりますが、そういう場合には、当然事業者としても届け出を待ってその様子を見るとか、いろいろなケースがあるかと思いますが、そういういろいろなケースについて、地元協議会で事業者と自治体、住民が十分話し合っていただきたいというふうに考えているところであります。
○大谷委員 しつこいようですけれども、その地元協議会の中に市民が入るとか有識者の方が入るとかという、それなりの人選とかするときの決定権みたいなのはどこにあるんですか。
○安富政府参考人 その場合には、国土交通省が主体となって地元協議会を設置していきたいというふうに考えております。ただ、その場合にどういう人選にするかということは、当然、自治体、事業者の意見を聞きながら適宜判断していきたいというふうに考えております。
○大谷委員 国土交通省にその権限があるということはわかりました。ぜひともこれは、地域の市民というか、有識者といえば市民だというふうに言われちゃうんですけれども、都合のいい方だけではなく、ある意味で諸外国の裁判制度の陪審員的な方を市民という代表でぜひ入れてもらうような、そんな考え方を持って人選していただきたいというふうに思うんですが。
○安富政府参考人 陪審制と言われても、ちょっとそこら辺はなかなか難しゅうございますが、当然地元の有識者、それなりの学識経験者等も含めて、実際の人選に当たっては、どういう方が適任になるかということで、我々としても、自治体の意向あるいは事業者の意向、そこら辺を十分酌んでこの地元協議会の運営というものを考えていきたいと考えております。
○大谷委員 パブリックインボルブメントというのを僕は国土交通委員としての自分の一つのコンセプトにしておるんですが、第三者機関とか協議会とか、いろいろもめごとがあったときに必ずできるわけですけれども、最初から市民の方とかがインボルブされていない。だから、責任がないところで決められたからお役所の決めた方針に文句を言うというような形になっていると思いますので、ぜひとも政策を立案していく細部の中で、制度を変えていく細部の中で、これからそういうコンセプトを、パブリックインボルブメントという意識を、住民参加という意識をしっかりと持っていただくようにお願いをしたいというふうに思います。
次に、行革についてちょっと大臣にお伺いしたいんです。
聖域なき構造改革ということで新しい内閣が発足され、その中で、引き続き扇大臣が国土交通大臣として続投されるということになりました。もちろん所属されている保守党もそうだと思いますが、小さな政府、行政改革は大いに進めていくという方針の持ち主の大臣だというふうに認識をしております。
そんな中、運輸省が国土交通省になって、それで、大きな大きな規制対象であったJRというものが完全に、私の手から離れるという表現を今されましたが、この子供たちが手を離れて、ひとり立ちをして市場原理の中で働いていく。そうすると、そこを規制していた国土交通省の部分というのは、行革ということで、僕は人を減らしたら行革になったとか人を減らすから行革だなんて思っていませんよ、大臣が思い描いているこの内閣の中での国土交通の行革という部分で、何らかの考えがあってしかるべきですね。
国土交通省の行革。そしてそこに位置する鉄道局との関係。これが民営化になって出ていく。何らかのあれがあるんでしょうか。それとも、五月中まで待たなきゃそれは出ないんでしょうか。五月中に出てくると言われている行革の方針については、それも含まれて検討されているのか、ぜひとも御回答いただきたいというふうに思います。
○扇国務大臣 今の大谷先生の御質問の中で、行革という、国土交通省自体の改革なのか、あるいは今度のJRの三社の民営化ということの改革なのか、両方兼ねていらっしゃるような、ちょっと範囲が広いものですからあれなんですけれども、まずJR三社から答えさせていただきたいと思います。
それはきょうも各先生方から御質問いただきましたように、私は先ほど親の手を子供が離れていくという表現をいたしましたけれども、今度JR三社が、具体的には、例えば社債の発行ができますとか、長期の借入金をみずからして改革をしていくとか、あるいは事業計画も独自でつくるとか、重要な財産の処分も今後は自分たちでやっていける。けれども、それに対しては、もともとが公共性ですから、国が後見人的なものでしばらくは見守って、やはり嫁に行ったからもう離すというんじゃなくて、しばらくは、二人がうまくいくかな、新しい家庭がうまくいくかなと見守るのと同じ気持ちで私は見守っていくべきであろうと思いますし、また、その責任が国にはあると思っております。
そして、先ほどおっしゃいましたように、分割・民営をしましたけれども、JR三社、レールも同じですし、お客様はずっと続けて乗っているわけです。ですから、そういう意味でも、今後の観光客、二十一世紀型の観光客の利用方法も、お互いに相まって誘致しなければならないことも多々あろうと私は思いますので、民営化してもお互いの協力関係というものは、出発点が国鉄であるという公共性の基本であるということから考えれば、ずっと見守って、お互いに協力できるところは協力し合ってください、そういう立場は変わらないと思っています。また、生んだ責任というものもあくまであるということだけは私は自覚しておきたいと思います。
また、他方、先生がおっしゃいました広くということであれば、国土交通省をどうしていくかということだろうと思いますけれども、私は、国土交通省、今までと一番違う点は、地方整備局というのが全国に八つございます。それにプラス、北海道がございます。そして、今までは補助金等々一括して政府から出ておりましたけれども、補助金というものも三割は完全に地方整備局に行ってしまいます、お金が。直接分割してしまいます。そこでそれぞれのブロックの地方自治体の皆さんと相談してどうぞ配分を決めてください、私たちは手を出さない、そういうことも今までとは全然違うことで、まさか地方分権の一端として考えられなかった、またそれに手をつけたいとずうっと思っていたことが、国土交通省になって、一歩ずつではありますけれども、そういう実を上げているということで、今後も最大限の努力をしていきたいと思っております。
○大谷委員 得意な答弁をいただきまして、ありがとうございます。
では、具体的に聞きます。
これは、完全民営化になって規制対象が一つ消えるのですけれども、鉄道局の中で人数が減るのですか。
○安富政府参考人 私が答えるのは本当はよくないのかもしれませんが、先ほど大臣からも話がありましたように、今回の法改正で、長期借入金あるいは事業計画、重要財産の処分といったいろいろな認可事項、これがなくなります。ただ、そうはいいながらも、指針制度というのを設けまして、これをどう運用していくかという業務もまだございます。さらには、もっと大きい話としては、三島会社、貨物をこれからどうしていくのか。先ほど来より、支援制度について何か考えられないのかとか、どういうことをやっていくのかというふうなお話がございました。したがいまして、我々としては、引き続き、残されたこの会社について、JR会社法としてどういう形でやっていったらいいのかといういろいろな対策を講じていく必要がございます。さらに、JRにつきましても、一般的には、やはり先ほど指針の中でも言いましたけれども、安全上の問題とかいろいろな点について、これは鉄道事業法の中で各部局がやっている話でございますが、JRという組織体という関係からこれを見ていくということも必要になってくるかと思います。
そういう意味で、正直申しまして、今、特定監理業務室というところでこのJRの業務をやっておるわけでございますが、これについての業務は、今までと同様、引き続き重要であるというふうに考えております。
○大谷委員 今、模範回答をいただきました。幾ら子供が手から離れても、この子供の安全を確保するためには、人員というか、役所の中での体制は何も変えるわけにはいかないんだという回答でございました。
これは、民営化当初から比べて、四割事故が減っているのですね。立派なものだというふうにJR各社の皆さんの努力に私は敬意を表しますが、大臣、これは本当にそのままでいいんですか。今の答弁ですと、規制対象から外れていくけれども、全然そのままでやりますよと。大臣が言っている心意気の行政改革、小泉さんの言っているものが国土交通省におりてきて、大臣がそれを担当されてやっているのですけれども、何か全然変えませんよ、子供が手を離れようが何しようが一緒ですよというふうに聞こえちゃうんですけれども、その辺、どうなんですか。
○扇国務大臣 大谷先生に御理解いただきたいのは、私は、生んだものを見守っていきたいと言ったところがその辺でございまして、やはりきちんとJR三社を民営化して、きちんと業務が国民の皆さんに真に喜ばれるような会社にいくかということを見守っている間だけでございまして、その中で、例えば民営化したんだから運輸局の人数も減らしてもいいじゃないか、運輸業務も少なくなっているじゃないか、私、当然のことだろうと思いますので、しばらくの間ということで、今すぐ切るということではないということだけ、御理解賜りたいと思います。
○大谷委員 当然、行政のスリム化という考えの中で、十分将来的には考えているんだという御答弁であったというふうに受け取ってよろしゅうございましょうか。人数を減らすからいいんだと、僕はそんな低俗な行革理念を持って言っているわけじゃ必ずしもないのですけれども、一応こういう場でそういう意識を見せてもらうのには一番わかりやすい質問であり、一番わかりやすい切り口かなというふうなことで聞かせていただきました。そのことをぜひとも御理解いただきたいというふうに思います。
最初の背景説明をさせていただいたように、まさにこれからどんどん人が減っていくのですけれども、安全や利便性というのはもちろんのこと、少子高齢化に対応できる、そんな鉄道行政をぜひとも大臣が大臣である間にレールを敷いていただきますことを切に希望し、質問を終わりたいというふうに思うのですが、せっかくでございますので、一つだけ聞いてよろしいですか。
これは、貨物とか残っている部分もそうなんですけれども、環境という問題がもう一つ、この二十一世紀は大きな問題であるのです。はっきり言って、自動車で物を運ぶよりか鉄道で一括して運んだ方が、そういう意味ではCO2等々、地球の安全を守るためにはいいわけなんですけれども、そんな考慮もあって、貨物なり、ほかの残っているJRの運営を指導していくようなこととか、やはり考えてあるというふうに思うのですが、その辺はどうなんでしょうか。
○扇国務大臣 私は、大谷先生が今おっしゃったことが大変大事なことだと思っております。
それはなぜかといいますと、世の中が変わってまいりまして、荷物を運ぶにしましても、今ドア・ツー・ドアでございます、自分たちが駅まで持っていかなくていいわけですね。ところが、貨物の場合は、個人でする場合ですよ、駅まで持っていかなきゃいけないものもある。
また、私は、総合的に国土交通省として考えなきゃいけないと思いますのは、例えばコンテナの大きさですね。港湾もあります、JRもあります。
私は先ほど陸海空と言いましたけれども、そういうコンテナ一つの大きさをとってみても、海外のコンテナの大きさと日本のコンテナの大きさとサイズが違うのですね。そうしますと、外国から来て港に入った物を、そのコンテナを今度JRの貨物に載せる、それまではいいのですけれども、この港に入った外国のコンテナをトラックに載せて町を走ると、トンネルの中で天井につかえるのです。そういうことが、二十一世紀型の国土交通省にしなければいけない、国際的にもどうしても皆さん方にそのまま利用していただけるようなものに知恵を出さなきゃいけない。
どっちが悪いのかいいのかというのは今言いません。けれども、そういう将来の二十一世紀型を考える場合には、あらゆることを想定して、JRの貨物も、今のドア・ツー・ドアになっているようなものはどういうふうにするのか。
例えば、例が悪いかもしれませんけれども、今まで郵便局に小包を出すときには郵便局に持っていっていたのです。郵便局もドア・ツー・ドアで、民営に負けるからというので自宅へとりに行くことにしたのですね。
そのように、あらゆるところで改革をしていかなければいけない。サービスのありようというのを、民間を圧迫してはいけませんけれども、旧態依然とした体質のままでいいということではないことも含めて、大谷先生の基本的にJR貨物をどうするのか、そういうことも大きな原因の一つだと思っていますので、先生の御指摘のとおり、今後二十一世紀型のJR貨物として、黒字で税金が納められる会社になるように、最大限私たちも見守って、できる限りのことをしていきたいと思っております。
○大谷委員 ありがとうございました。質問を終わります。
|